過日、独立起業を目指す女性たちが集まるコミュニティに呼ばれて参加しました。
女性限定の勉強会。
会場は、20歳代〜40歳代のすでに起業した方または将来独立したいと思っているなど、ステージは様々ですが、いずれにしても、自分の人生を主体的に生き抜きたいと考えている方ばかりです。
第1部の講演が終わり、第2部は、参加者同士の異業種交流です。
その時、1人の若い女性から声をかけられたのです。
「先ほどの壇上でのお話で、特に起業したばかりの時の苦労や挫折のお話にとても共感しました。私、ビジネスのことも教えていただきたいのですが、実は根本的なことが引っかかっているんじゃないかと思っているんです」
そのご相談というのは、開口一番こう仰ったのです。
✅30歳代、ステキな女性起業家からの恋愛相談
「私、モテないんです。 何がいけないのか?自分ではわからないんです。どうしたらモテるようになりますか?」
悩みの本質は「モテない」でははない
色々お話を伺うと、彼女の背景が見えてきました。それは、最初は対等だった関係が、いつの間にか、交際相手に貢ぐことになってしまうというのです。
彼女は、起業して3年目。現在は、スタッフ5名を雇い、順調に伸びています。事業は、美容関連の商品を企画製造からインターネット販売まで一手に行っています。
ということで、ビジネスは順調なのです。しかし、プライベートの中でも、恋愛はうまくいっていない。この点が、どうも彼女の自己肯定感を下げて、いつも自信がもてないというのです。
そこで、ズバリ聞いてみました。
「複数の男性からモテたいんですか?それとも、好きになった男性と、対等の立場でお互いに支え合い信頼し合える関係を作りたいのですか?」
すると、彼女は、こうおっしゃいました。
「好きな人と、心から信頼し合える関係になりたい。ダメな自分を見せても、安心してさらけ出せる関係になりたい。」
原因は、幼少期のほめられ体験だった
恋愛では、いつも結末は同じ。
だんだんと彼氏に自分が貢ぐようになり、イライラがつのり喧嘩になる。やがて、相手が去っていき、最後は自分が振られる。
いつもワンパターンだそうです。相手は違えども、このワンパターンは、何か私に問題があるのでは?
うすうす感じていたそうなのです。そこで、私に相談してきたのでした。
私は、お話を聞いた上で、見立てをお伝えしました。
・彼氏に金銭的に頼られると、イヤなんだけど断りきれずに応じてしまうのは、心のどこかで「承認欲求」を求めているから ・彼氏がいなくなると、孤独になるのがイヤ ・孤独は、自分には価値がないと思ってしまい、自信がもてない
ズバリ、恋人が欲しいのではなく、自分に自信をもつためにバロメーターとして彼氏が欲しいのではありませんか?と聞いてみました。
自己肯定感を得るために、彼氏を作る
すると、その通りです!とのこと。
そして、このような思考回路が作られたのは、幼少期の経験によるものでした。
幼少期の体験が今に影響を与えている
彼女は、5つ年下の妹との二人姉妹。幼い頃から、長女として真面目で責任感の彼女は、幼い頃より、家のお手伝いもしっかり行っていました。
当時、お母さんから言われていたことを思い出しました。お手伝いをするとほめられた。
しかし、お手伝いをしないと、何もほめられない。つまり、条件づけのほめられ体験だったのです。
無条件の愛ではあく、条件付きの愛情は、子どもは不安になります。
何があっても味方になってくれる大人がいないと、子どもは他人の顔色ばかり伺ってしまい、自分のアイデンティティが育ちません。
あなたがいるだけで、すばらしい
幼少期の経験が、大人になり、思いがけない形で表面化してきます。今から過去の経験を消すことはできません。しかし、過去に得られなかったことを取り戻すことはできるのです。
恋愛もビジネスも絶好調になったきっかけ
あなたがいるだけで、すばらしい。
このご縁で、ビジネスのコンサルティングをさせていただくことになりました。ビジネスの成果を上げていくコンサルティングで、彼女へ自己肯定感を高めるアプローチを行いました。
聡明な女性ですので、これまで見えていなかった自分を形成する能力を発見していきました。
そして、あらためて
ビジネスの成功は相手のためである。しかし、自分を犠牲にしてはいけない。
このことに気づきました。
社長の健康が、ビジネスの健康
最近、経営者向けの体づくりやダイエット本、心を整えるヨガや茶道など、出ていますよね。社長が心身ともに健康だと、組織も健康になりますね。さて、今彼女は、モテるようになったかというと…?
実は、恋人はできていません。その理由は、恋愛で自分の存在を確認する必要がなくなったからです。
今は、スタッフ5名とお客様、そして自社商品を心から愛してるって、仰っていました。
その気持ち、よくわかります(笑)
ビジネスも人生も、自分の意思で舵を取れるってステキですね。あなたは、ビジネスもご自分の人生も、自分の意思で決断できていますか?