なぜ、プラス思考の上司は部下メンバーを育成することができないのか?
プラス思考のジレンマ
世の中では、マイナス思考では成功できない。
「プラス思考が良い」と言われています。
あなたも、そう思い込んでいませんか?
しかし、それは本当でしょうか?
組織で評価されて、昇進する上司の口グセです。
・やればできる!
・もっと頑張れ!
・どうしてできないんだ!
心から、うそ偽りなく、本当にそう思っています。
しかし実は、これらの言葉は危険をはらんでいるのです。
パワハラNGワードになりかねない…
しかし、上司は気づいていない…
というのも、もともとがプラス思考なので、自分の「伝え方が悪い」とは思っていないのです。
「なぜ、伝わらないのか?」の分析がまちがっている
あなたは、プラス思考の上司にありがちな反応として、こういうケースを見たことはありませんか?
上司の言葉が部下メンバーに伝わらないのは「伝え方」が足りないせいだ だから、もっと伝える回数を増やして、さらに強く伝えよう!
いわゆる、力押しですね。
プラス思考ゆえに、今のやり方がまちがっていることに気づかずに、今のやり方をさらに推し進めてしまうのです。
絶望から出発すれば、うまくいく
「伝わらない」のは、情熱と回数が足りないからだ。
実は、この分析がまちがっているのです。
「伝わらないのは、やり方がまちがっているせいだ」
実は、この出発点そのものが、まちがっているのです。
そもそも、コミュニケーションで本当に伝わることなんて、たかが知れている。
だから、過度に期待せずに、「伝わらない」事実を冷静に受け入れる。
絶望を出発点にすると、冷静に現状を分析することができますね。
✅絶望からスタートするメリット
・「伝わらない」が標準なので、過度に期待することがなくなる ・相手に期待するよりも、自分の「伝え方「を磨くほうが早いと考える ・どうすれば伝わるのか? 何が伝わる阻害要因なのか? 分析思考が身につく
プラス思考のデメリット
プラス思考の上司は、部下メンバーへこう言います。
「なんでわからないんだ!」
できる人ほど、できない人の現在地を見誤ります。
一方で、マイナス思考の上司は、部下メンバーをこう見ています。
「伝わらない」 ので、言い方、言葉のチョイス、伝達方法を変えてみよう。
「伝わらない」 ので、仕組みで回そう。
マイナス思考なので、( 大丈夫かな?私のメッセージは理解してもらえたかな? )
常に、相手の理解度を把握するために、相手の反応を観察しています。
観察している着眼点
・相手の怪訝そうな表情 ・「ん?」という目の動き ・反応が遅い「間」の感覚 ・相手の発する言葉のキレの悪さ
など、視覚情報や聴覚情報から類推して、相手の理解度を推しはかっているのです。
一方で、プラス思考の上司は、相手の反応などお構いなしです。
なぜなら 「私の話が伝わらないはずがない!!!」 と思っていますから。
二項の対は良し悪しではない
プラス思考が良い。
マイナス思考は良くない。
誰が決めたのでしょうか?誰かの価値判断を、あなたはそのまま受け入れていませんか?
たしかに、この世界には、プラスとマイナスがあります。
プラスとマイナスは、例えば、コインの裏表。必然の対(つい)です。
表という存在は、裏が存在するからです。
裏の存在のおかげで、表という存在が立ち上がります。
しかし、表が良くて、裏が良くないという考えは、固定される価値基準ではありません。
まとめ
「自分は、プラス思考だから良い」と思うのは、浅はかです。
むしろ、今までの自分の価値判断を、批判的に見つめてみましょう。
「それは、本当に正しいのか? 」
「何が、私にそう思い込ませているのか?」
上記の問いかけを行ってみてください。
これまで常識と言われていたことや、ガッチガチだった固定概念が、揺さぶられてきます。
すると、固定概念から開放されて、自分の思考が再構築されますね。
世間の固定概念の解体、そして自分の思考の再構築
手始めに、これまでの自分の 「伝えた」 つもりが、「伝わっていない」 現実を直視してみませんか?
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