【パワハラ進化系】上司の怒りの感情が部下を成長させる!?

問題設定の出発点がまちがっている 「本気を出せ!」 「やる気はないのか!」 ビジネスにおいて、やる気の重要性について問われることは多いです。 やる気は無いよりあったほうが良いのでしょうが、やる気の高さと成果を上げることは比例するのでしょうか? やたらとやる気や情熱を語るものの、感情の浮き沈みが激しく、結局、目標達成できない人がいます。 一方で、一見するとやる気が無さそうに見える、クールに淡々と冷徹な感じで仕事を淡々とこなす人が、しっかり成果を上げていることは多いです。 自分語りのやる気の有無は、仕事の成果と正比例していないのです。

目次

人を動かすのは「やる気」ではない

人が自主自立して動くための原動力は、何でしょうか? それは「やる気」ではありません。 「危機意識」です。 人が動く原動力には、快・不快と言われています。 快・不快とは、損得勘定と言っても良いでしょう。 つまり、「得したい」「損したくない」 このどちらかで人は動くのです。 さて、動機づけとして、どちらがより強く人を動かすでしょうか? 例えば、体重を減らす必要がある状況で考えてみましょう。 快感(得):20年ぶりの同窓会で「いつまでも若々しいね」と言われたい 不快(損):医者に「このままだったら死にますよ」と言われた 人は、どちらのほうがより強く動機づけされるでしょうか? 答えは、快感を得たいという欲求よりも、不快を避けたいという動機づけが強力なのです。

人を動かすために不快(損)を浮彫りにする

残念なことに、実は「○○しよう!」と未来の肯定的イメージでは、人は動かないのです。 人を動かすためには、「○○になったら困るよね」とネガティブシミュレーションすることなのです。 ただし、実はネガティブシミュレーションは単にネガティブ思考なのではありません。 不測の事態に備えておくこと。 つまり、リスクマネジメントつまり危機意識の臨場感を高めているのです。 単に(こうなったらイヤだな)と思考を避けて楽観視しているのではなく、不測の事態に向けてシミュレーションし、あらかじめ準備をしておくのです。 そうすると、ありとあらゆる想定をして準備を怠らないために、結果的に成功する確率も高まっていくのです。

部下へ危機意識をもたせるには

どうすれば、部下は危機意識を持つでしょうか? しかも、組織メンバー全員で共通認識するようになるのが理想です。 上司と同じレベルで、部下メンバーが危機意識をもつようになる。 危機回避のために、部下メンバーは自発的に「なんとかしなくてはいけない」と考え始めるのです。

上司のレベルに引き上げる具体的方法

①強制ではなく自発性の促進

「考えなさい」「行動しなさい」という命令よりも、自ら考えさせる質問を投げかけます。 その問いによって、不足に気づかせることです。

②現状分析させる

現状についての分析ポイントは、100%充足しているのではなく、欠けていることに気づかせる問いかけです。 例えば「今の状況に何か不足があるとすれば何だと思う?」と俯瞰した問いを立てさせることです。 この問いかけによって、今より高いステージから現状を見下ろせば、まだまだ及第点には届いていないことに気づきます。 それは、ダメなのではなく、成長の伸びしろを秘めているということです。

③構造を俯瞰した質問をする

自分の立場からの認識だけではなく、あと2つの視点で現状を分析する視点をもたせます。 自分目線、相手目線そして世間の目線です。 自分では上出来だと思っても、相手から見た場合は、このレベルで満足してくれるのだろうか? 世間つまり顧客の期待値からいうと、期待を超えた成果が出せているだろうか? 常に独りよがりにならずに、市場の相場に照らし合わせて、価値構築できているかどうかを判断する目が大事です。

まとめ

人は、誰かに強制されると被害者意識を持ちます。 被害者意識をもってしまうと、うまくいかなかった場合に責任転嫁をしてしまいます。 そうならないために、自主自立すうように、部下を指導・育成することが重要です。 上司は、部下を「やる気」で見てはいけません。 部下へ上司の「危機意識」を共有させることです。 強い組織は「危機意識」を共有し、メンバーが自由な発想で思考して、結果を出すことを楽しみ称え合う文化を創っています。 危機意識を共有させる部下指導とは]]>

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