【パワハラ真相究明】部下が優位で、なぜ上司は誤解されるのか?

パワハラする人は誤解されている 部下から「パワハラ」だ!」と言われた時、「その通りです」と応じる上司は少ないです。 大抵は「そんなつもりはなかった」というのではないでしょうか? つまり、部下から誤解されたということです。 自分の本意と異なる解釈をされることは、それこそ不本意です。 この状態を、ミス・コミュニケーションと言います。 ミス・コミュニケーションを防ぐためは、上司は、部下に解釈をゆだねることは危険です。 何より、それは、上司自身が伝えようとする意志の放棄です。 さらには、実のところ根本にあるのは『部下への甘え』なのです。

目次

パワハラと言われないためのコツ

部下にパワハラと誤解されないように厳しいことを伝えるにはコツがあります。

①具体的に言う

「なるべく」「できるだけ」「善処せよ」などの主観に基づく言語を排除します。 数字や観測できる表現を使って、上司と部下が共通イメージを描ける言葉で伝えます。 会話例: 「明日の出勤時間までに提出して」 「前回よりも3つ以上の工夫を乗せた提案書にして」

②手本、実践、フィードバックを行う

部下へ言葉で伝えたにもかかわらず、上司が思っているように動かない。 このような場合はどこかにエラーがあるということです。 その場合は、上司が部下へ手本を見せる。 部下の実践を上司が観察する。 観察したことを、上司が部下へフィードバックつまり言葉で解説することです。

③目的、理由、意義を伝える

「何のために行うのか?」 意外と言語化して、部下へ伝えていないのではないでしょうか? ①②は、仕事を実行するための方法・手段のHOWです。 ③は、仕事の目的や理由、意義を深堀りするためのWHYです。 部下を自発的に行動させるためには、内的動機づけが必要です。 内的動機づけするためのアプローチを以下に示します。 「何のために仕事をするのか?」 「誰の幸せのために行うのか?」

④人格否定をしない

否定することは、注意指摘する際に役立つ場合があります。 例えば、現状否定です。 例えば、「今のこの状態、仕上がりに不具合があるので改善して下さい」 未達、欠陥、未達成について、数字や現状を具体的に指摘して、達成また完結してもらうために、現状を否定するということです。 しかしながら、パワハラと言われる多くの場合は、「人格否定」してしまっています。 上司は、セラピストやカウンセラーではありません。 よって、部下の人格変容は、上司の仕事ではありません。 上司の仕事は、部下へ成果を出す行動をとってもらうために、指導し育成することです。 部下の人間性を否定することは、上司の越権行為です。 上司の仕事の範疇を超えています。

⑤倫理観をもつ

人格否定は、相手の尊厳を踏みにじることです。 自尊心を踏みにじられることは、心理的安全性がおびやかされることです。 このような状態では、人は安心して能力発揮はできません。 これでは、どんなに優秀な人であっても、創造的アウトプットはできなくなるということです。 遺憾なく能力発揮してもらうためには、上司や部下をふくむ全ての人間関係において、心理的安全性を確保することが大切です。

■パワハラは、組織の理念に反する行為である

部下も上司も、組織ではたらく人は、全員が経営の資源です。 経営の資源とは、人、物、金、情報、設備など、事業を発展させていくために必要なものです。 しかしながら、人は、物や設備と異なり、人格を有し自尊心があります。 自尊心を否定されたり、踏みにじられると、期待通りのアウトプットができなくなるのです。 設備でいうと、オペレーションエラーということです。 これでは、生産性また効率は低くなります。 人が動くために、安定運用のためにどうすれば良いか? さらには、能力発揮して、もっと高い価値を創り出すためにはどうしたらよいか? その根源に位置づけられることが、自尊心であり、尊厳を重んじることなのです。

■期待という妄信が誤解を招く

パワハラと言われないためにコツは、テクニックではなりません。 人としての倫理観で関わっているかどうかです。 そして、パワハラする上司は、部下から誤解されています。 何よりも、当の本人である、上司が自分自身を誤解しています。 それは「言わなくても、部下はわかってくれているはず」 不確実な妄信が全ての元凶です。 部下をふくめて、自分以外の存在全員へ、言葉を尽くして伝えようしない限り、自分の考えは伝わりません。 その絶望を出発点として、真摯に誠実に、自分の言葉の伝え方を磨くことです。 そうやって言葉を尽くして実行する姿勢が、部下の心を開いていくのです。 上司が変われば部下も変わります。 パワハラする人と誤解される心配を払拭して、部下と本当の信頼関係を構築しませんか? 叱りの達人協会 河村 晴美]]>

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