令和のオラオラ系敏腕刑事によるパワハラ問題の件

目次

なぜ、パワハラが起きるのか

問題点を3つ挙げます。 ✅なぜ、パワハラが起きるのか?
問題点①:上司が勘違いしている
問題点②:上司が仕分けができていない
問題点③:組織が「仕事がデキる」の定義をはき違えている

問題点①:上司が勘違いしている

部下は、上司の私物ではありません。 部下は、上司に所属しているのではありません。 部下は、組織に所属しているのです。 上司は、組織から部下を預かっているのです。 上司が部下の能力発揮をはばんでいるということは、上司は組織の最大利益を出すことを邪魔しているということです。

問題点②:上司が仕分けができていない

注意指摘、罵声、指導の仕分けができていないということです。 この警部補は、部下が書捜査書類の不備を指摘する際など仕事上のミスを見つけるたびごとに 「育った環境を疑う」 「お前の人生を否定する」 こういった精神的苦痛を与える暴言を数年にわたり、繰り返していたとのことです。

✅注意指摘とは

「この部分が不備です。改善してください」 仕事のミスを指摘し改善を求めることです。

✅罵声とは

「育った環境を疑う」 「お前の人生を否定する」 どんなに部下がミスや失敗しても、罵る行為は行き過ぎです。 上司の役割は、部下に改善を求めて、行動してもらうことです。 部下を罵ることに効果があるかどうか、判断できないことは上司として合理的判断ができないということです。 この時点で、上司の役割が果たせないということです。

✅指導とは

組織が目指す成果の実現のために、部下の能力を発揮してもらうに、上司が行う行為です。 認めて、支援して、応援し励まして、時に叱り、諭して、部下の能力が発揮できるように支援することです。

問題点③:組織が「仕事がデキる」の定義をはき違えている

よく、組織で聞こえる言葉です。 「あの人(上司)は仕事はデキるのに、部下を育てることはできないよね」 この場合の仕事の定義は、担当者レベルの話です。 つまり、自分一人のアウトプットはできていたという話です。 しかし、部下をもったならば、部下のアウトプットを上げることが、上司の仕事に変わったのです。 上司の仕事とは、部下に成果を上げさせることです。 なので、上司が部下を成長させることができなければ、いくら上司自身が個人プレイが得意であっても 「あの上司は上司として組織に求められる仕事はできていないよね」となるのです。

ゆでガエルになっていないか

カエルを熱湯に入れたら、ビックリして飛び出します。 しかし、常温の水を、徐々に熱くしていくと、カエルは水の温度変化に気づかずに浸かったままなのです。 劇的な環境変化には気付きやすいです。 しかし、徐々に変化することには慣れがありますので、気づきにくいのです。

常識と非常識に気づく

これまで22年間、部下育成や組織強化、職場コミュニケーションなど、行政機関や民間企業などで現場のお手伝いをさせていただいております。 例えば、陸上自衛隊や警察などで講演のご依頼をいただく際、当初はお断りしておりました。 というのも、河村晴美が 「専門的なお仕事の方へ民間企業の理屈はお役に立てないかと思いますので」と伝えましたところ「いやいや、世間の常識・非常識を知るために、民間の話を聞く必要があるのです」 業界の習慣や不文律の決まりことなどを、一旦立ちどまり、ゼロベースで再考することで気づけることがあります。

パワハラと叱る指導の決定的なちがいとは

すべてがパワハラと認定するのは行き過ぎです。 例えば、 ・部下に自立して成長してもらいたいゆえに、意図ある放置とか、あります。 ・部下本人に気づいてもらうことを優先して、あえて口出しせずに失敗を見守る。 ・上司の価値観による正解を超えてもらいたいからこそ、ダメしか言わない。 すぐれたリーダーは、優秀な部下ほど厳しく育てます。 しかし、そこには必ず、部下へ敬意を忘れていません。 部下本人の自己尊厳を高める接し方をしています。
■パワハラに無いもの:相手への敬意

■叱る指導に有るもの:相手への敬意

思考をアップデートしない顛末(てんまつ)

社会はどんどん変化していきます。 昭和時代には許されていたかもしれませんが、令和時代は問題となるのです。 その1つが、パワハラです。 社会では、職場において、優位な立場の人による、人間否定、威圧、罵詈雑言は認めないと法律で決まりました。 社会の動きに自分を合わせていく必要があります。 自分の行動を規定するのは、自分勝手にできません。 権力を握る人ほど、社会の構造の中に自分が規定されていることを意識しないといけないのです。 社会の動きと自分自身を連動させていきましょう。 ゆでガエルにならない前に…。 叱りの達人 パワハラ対策専門家 河村 晴美
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