できる人を「マネしなさい」の誤解と本質

よく「できる人を完全まるッとマネしなさい」と言われます。しかし、これには危うい盲点があります。それは、できる人にいくら成功談を聞いても、再現性が低いということです。なぜならば属人的すぎるからです。そうではなく、成功したいのであれば、成功者へ「失敗談」を聞く方が役に立ちます。 さて、コラムの解説をしているのは、叱りの達人河村晴美氏です。河村晴美氏は、NHKクローズアップ現代に叱りの達人として出演しました。パワハラ対策の専門家として、23年間、年間150回の講演研修を行い、多くの企業や自治体などで人材育成をしています。 講演研修先のクライアント企業からは、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成の指導に定評があります。パワハラ問題、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
よく「できる人を完全まるッとマネしなさい」と言われます。もっと言うと、これをメモする際に、TTPと書いたりする場合もあります。

T(徹底)T(的に)(P(パクる)

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徹底的にパクる(通称、TTP)のウソ

一度やってみたらわかるはずなのですが、これを徹底したところで、オリジナルの人以上にうまくいくことはありません。
なぜならば、できる人が成功ことは、その人だからできたことが多いからです。

できる人が、できたことは属人的

それならば、できる人から学べることは無いのか?というと、そんなことはありません。むしろ、できる人からたくさんのことを学び取りましょう。

ただし、学び取るポイントを選定するのが重要です。

できる人から学びとるべきことは『失敗体験』

できる人から学びとるべきことは『失敗体験』です。

凡人は、できる人から『成功体験』を聞き出そうとします。しかし、成功する後発者は、できる人から『失敗体験』を引き出します。

『失敗談』を引き出す問いかけ

例えば、できる人へ以下のことを聞いてみましょう。

できる人から失敗体験を引き出す問いかけ
「うまくいかなかったことは何ですか?」
「なぜ、その時、そのことを行ったのですか?」
「どうしてうまくいかなかったと思いますか?」
「何が足りなかったと思いますか?」
「何があれば、成功できたと思いますか?」
「今だったら、どんなことを試しますか?」

成功者だからこそ、問題分析も秀逸なはずです。これは本当に金言です。なぜならば『成功談』は属人化していますが、『敗談』は、多くの人に当てはまる再現性があるからです。

再現性ととは、『失敗談』こそが、あなたがこれから失敗する労力と時間の無駄を排除してくれるという効果をもたらしてくれるのです。

『成功談』は属人化
『敗談』こそ再現性あり

成功するための勝ち筋は『一段上の失敗』

けれども、誤解しないで下さい。
できる人の『失敗談』を聞いたことで、(しめしめ、私は失敗しないで済むはずだ)と失敗を拒否するようでは大きな成功は掴めません。

あなたは、成功を望むのであれば、今からしこたま失敗していきます。ただし、しょうもないレベルの低い失敗は回避することができます。なぜならば、それは、先行者のできる人から聞いているので、そこは避けることができるのです。

つまり、成功するために、より上質な失敗へ一気に飛躍できると言うことです。

問いかけは魔法です。
できる人からは『失敗談』を聞いてみましょう。

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