これやっても信頼関係には逆効果「部下から信頼されない上司の自己開示はうざい」

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部下を動かすのは、I(私)メッセージとは限らない

あなたは、部下へ以下のセリフを言っていませんか? 「私は、君はもっとできる人材だと期待してるんだよ」 「私は、君のことを信じている」 「私は悲しい」 一方で、部下へ「君は◯◯だ」 という言い方もあります。 さて、どちらがより相手(部下)を動かすか? コミュニケーションの本などで言われている通説は 主語を相手にしたyouメッセージよりも、主語を自分にした「私は◯◯」Iメッセージが動く可能性が高い そう言われています。 しかし、この通説は本当に正しいのでしょうか?

上司が自己開示をまちがうと部下はしらける

というのも、私はあまのじゃくなのかもしれまう線が、正直こう思ってしまいます。 (上司が「私は悲しい」とか言っても、そんなこと知らんし…) ビジネスの現場では、成果を上げることが達成するべきことです。 なので、新入社員ならばいざ知らず、マネジメントする上司から感情を自己開示されても「だからどうなのよ」と思ってしまうのは、私だけでしょうか?

部下から信頼される自己開示は「ポンコツ体験談」

自己開示とは、自分の心の内側を表現することです。 確かに自己開示して信頼関係が築ける場面はあります。 それは、上司の失敗体験です。 部下と同じくらいの年齢また社歴のときの失敗体験、もっと言うとポンコツ体験。 これを部下に自己開示すると、部下は上司に親近感がわきます。 「課長にも、そんな時代があったのですか?!」 部下から見ると、上司は完璧に仕事ができるすごい人です。 失敗なんて 1ミリもしたことない、完璧な人に見えるのです。 そのような上司に比べて、自分の不甲斐なさと言ったら…。 完璧な上司から怒られたら、そりゃ部下は落ち込むしかありませんよね。 だからこそ、上司は、若かりし頃の失敗体験つまりポンコツ体験を語るのです。 すると、部下は勇気が湧いてくるのです。 (上司にもそんな時代があり、失敗を乗り越えて今がある) それは、逆転の可能性を示唆してくれる道しるべになるのです。 成長しているかどうかわからない時って、暗黒時代ですよね。 しかし、上司のポンコツ体験談は、心細い真っ暗闇の道を照らす灯火(ともしび)になるのです。 これは、まさに部下へ勇気を与えているんです。

上司はプライドを勘違いしている

そうは言っても、上司のあなたは、こんな反論を言いたいかもしれませんね。 「私のポンコツ体験を話したら、部下から尊敬されされなくなるじゃないか」 いえいえ、そんなことはないのです。 部下は、すでにあなたを尊敬しています。 なぜなら、上司というポジションについているのですから。 上司になっていると言うことは、組織から認められているのです。 社長から認められているから、今のポジションについているのです。 それに、何よりも、部下は上司は自分よりも仕事ができる人だと感じています。 よって、すでに仕事で実績を上げている存在として尊敬しているのです。 もしかしたら、上司のあなたがこだわっているのは、ご自身の間違った固定概念なのではないでしょうか? あなたはすでに部下から尊敬されています。 よって、失敗体験を語っても尊敬は揺らがないのです。

真の強さとは「自分のポンコツ体験を笑い飛ばせるかどうか」

張りぼてのプライドは、相手にバカにされないように虚勢を貼ります。 しかし、真のプライドは、相手にバカにされたり笑われたりしません。 部下が落ち込んでいる時に、傷に塩をぬるように怒りますか? 部下が自信を失っている時に、追い討ちをかけるように威圧しますか? それよりも、部下を育てる上司ならば、部下へ勇気を与えることです。 それは、安直にほめたり、優しくすることではありません。 上司が自分のちっぽけなプライドを捨てる勇気です。 あなたのポンコツ体験談が、部下に勇気を与えるのです。 部下を叱るときに、自分の勇気を活かしてみたいと思いませんか? 叱りの達人 パワハラ対策専門家 河村 晴美
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