【叱り講演48】レッテルとは何か?

さて、先日のメルマガで

「叱るとは、レッテルをはがすことである」

と書きましたところ、多くの方より
ご感想をいただきました。

レッテルというと、どちらかと言うと
ネガティブなイメージが
張り付いているために、

「物事をマイナス面ではなく、
 プラス面で見ないといけない」

という性善説を志向したり、

「短所は長所として見方を
 変えてみましょう」

捉え方を変えるという
リフレーミングという方法も
あります。

ただ、マイナスをプラスに
するというのは、結局
同じ階層で思考しているだけです。

これで、本当に、思考は
反転するのでしょうか?

心理学では、

「どのように、レッテルをはがすか?」

と手段からアプローチすることが
多いかと思われますが、

哲学では

「レッテルとは何か?」

言葉の使用にアプローチします。

結局、言葉はそれ単体で機能する
のではなく、文脈によって変わる。

つまり、絶対的なものではなく
相対的なものなのです。

この世に、絶対的真理はありません。

レッテルという言葉に、良いも悪いも
ありません。

無色透明なものです。

それなのに、レッテルを貼るとかはがすとか。

まして、実際にレッテルという何か
シールのような物をその人に
実際に張り付けるのではなく、
あくまでも、虚像(イメージ)ですよね。

このように、わたしたちは、言葉で
あたかもそれが存在(ある)しているかの
ように、問題を作り出しては、悩みもがき
苦しんでいる。

茶番を演じているのかもしれません。

そう、レッテルとは、言葉が作り出した虚像
そのもの。

最初から無いのです。

叱るとは、レッテルをはがすべく、

がんばろう!

とか、

セルフイメージを変えよう!

とか、そのレベルの話ではありません。

言葉の本質に向き合い、思考を
高めていくことで、世界は全くちがう
見え方ができるのです。

少し、哲学と心理学のちがいに
触れました。

哲学と心理学は何が違うのか?

次回お伝えしたいと思います。

では、また。

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