「年上の部下、女性部下を叱れない」部下育成で失敗する上司の特徴5選

目次

コミュニケーションは絶望から始まる

自分の認識と他者の認識が同じになることはありえません。 人間は、自分の見たいように世界を見ています。 このような経験、ありませんか? 同じ状況に居合わせたのに、自分と他者で覚えていることがちがう。 人間は何かを認知するとき、視覚、聴覚、体感覚、触覚、味覚を通しておこないます。 これら5つの感覚は、人それぞれに得意または不得意の優劣があるのです。 また仮に、自分と他者が、同じく視覚が優位であっても、、人それぞれ覚えているシーンはちがうのです。 これほどに、自分と他者は、事実を認知する感覚がちがうのです。 自分が取り込んだ事実を、どのように解釈し、認知し、思考するのか、ちがって当たり前なのです。 よって、自分と他人はちがうことを前提として考えることが、全ての出発点です。
「共感はできない」 現実を直視して、絶望が人を謙虚にさせる

だからこそ、他者の思いを類推しようと理解に努める

つまり、共感できない現実を直視することが出発点
共感は、自分が「できた」と判定するものではありません。 共感は、相手が「してもらえた」と判断することです。 コミュニケーションは絶望を出発点とすることで、思い込みを排除し、相手への気づかいが芽生えるのです。 完全に相手を理解することはできないと認めることで、相手の話を理解しようと真摯な態度に変化するのです。

部下育成で失敗する上司の特徴5選

✅部下育成で失敗する上司の特徴5選
①年上の部下へ注意指摘ができない

②女性部下に泣かれると、どうして良いかわからない

③バランスが悪い

④エコひいきしている

⑤シェアがうまくできない

①年上の部下へ注意指摘ができない

「年上部下へ、注意指摘、指示、叱ることが苦手です」 こう仰る上司は多いです。 さて、よく考えてみてください。 「年上だからできない」ということは「年下は叱りやすい」ということでしょうか? 年上・年下は、関係ありません。 上司は、役割です。 上司は、組織から大切な人材を預かっているのです。 上司の仕事は、部下メンバーの一人一人が能力発揮してもらうように、注意、指示、指導、支援を行うことです。 上司・部下は、あくまでも組織における役割にすぎません。 人としての存在価値は、対等なのです。 年上部下、年下部下どちらへも、敬意をもって接することが大切です。

②女性部下に泣かれると、どうして良いかわからない

男性上司にとって、女性部下に泣かれると、ホトホト困ってしまうという声はよく聞きます。
女性の涙は、男性の汗
部下が女性でも男性でも、泣かれると困ってしまうのは本音です。 しかし、ちょっと考えてみてください。 「なぜ、泣くのか?」 それは、悔しいからです。 自分の実力の無さ、力不足に情けないからです。 自分の至らなさで周囲に迷惑をかけてしまった。 上司の期待に応えられない自分が、どうにも歯がゆくて、泣けてきた…という感情なのです。 悔しさは、結果に執着していない人には理解できないことです。
成長する原動力は「悔しさ」
よって、部下が泣いてしまった時に、上司は動揺する必要はないのです。

③バランスが悪い

ダメ出しばかりすると部下から信頼されません。 理由は、フェアではないからです。 ダメなところを指摘するのと同じように、できていることも指摘することが重要です。 マイナスもプラスも気づいていることがフェアであり、信頼されるのです。

④エコひいきしている

AさんとBさんの評価基準にブレがあると、Cさんが不信感を持ちます。 つまり、当事者はもちろんですが、周囲が不信感を持つことで、上司への信頼が揺らいでしまうのです。

⑤シェアがうまくできない

1995年以降に生まれた人たちをZ世代と言います。 Z世代の特徴的な価値観は「シェア」です。 シェアハウス、シェアオフィス、車のサブスクレンタルもシェアです。 「シェア」の価値観は、単に合理的というのではありません。 自分一人勝ちではなくて、周囲と分かち合うことを重んじます。 上司も、今の社会の息づかいを意識して活かしていくと、今どきの部下の気持ちが理解できます。 部下が活躍できる場づくりも「シェア」です。 仕事は、役割分断ですので。 以上、部下育成で失敗する上司の特徴5選を挙げました。

相手を「わかった」は思い込みの落とし穴

年上また異性の部下を、過剰に遠慮しないことが重要です。 逆にいうと、年下また同性の部下は共感できていると安直に考えないことです。 年下だから言いやすいといのは、マウントとりやすからという背景は相手を軽んじています。 同性だからわかるといっても、人それぞれ考えは異なるものです。 他人に共感できることはあり得ません。 自分自身が、自分の気持ちを正確に把握し、厳密に言語化できないのです。 まして、他人ができるわけありません。 この現実を出発点として、どうするか。 これが、分かれ道です。 結局、他人のことはわからない。 だから、理解を放棄するのではなく、「分からない」から「わかろう」と歩み寄ることが大切なのです。 わからないので、勝手に思い込みをしません。 わからないので、謙虚になります。 わからないので、類推して確認します。 わかろうと歩み寄ることで、相手は「寄り添ってもらえた」と感じるのです。

部下の自己尊厳を高めるコミュニケーション

✅部下の自己尊厳を高めるコミュニケーション
①ひるまない

②見逃さない

③上司が成長・挑戦する

①ひるまない

女性(または男性)部下に泣かれた時の対応方法です。 ✅部下に泣かれた時の対応方法3ステップ
ステップ①:待つ

ステップ②:今現在を話してもらう

ステップ③:行動を質問する

ステップ1:待つ

部下本人の気持ちが落ち着くまで、黙って待つ

ステップ2:今現在を話してもらう

部下が何か発言してから、上司は発言するようにします。 話すと言っても、質問して部下に話してもらいます。 質問事例「今、どんな感じですか?」

ステップ3:行動を質問する

これから先にやるべきことを聞く 「これから、やるべきことについてどう考える?」

②見逃さない

結果をほめると自己肯定感が伸びますが「もっとほめて欲しい」依存心も伸ばしてしまいます。 見逃してはいけないことは、結果を出すために取り組んだ努力と原動力です。 「何が、あなたを頑張らせたのか?」 ここを掘り起こすことで、自己尊厳が立ち上がるのです。

③上司が成長・挑戦する

部下へ成長を望む上司は多いです。 さて、上司ご自身は、成長していますでしょうか? 成長する上司のもとでは、部下は成長します。 部下が成長しないのは、上司が成長するための挑戦をしていないからです。 部下は、上司をよく見ています。 上司が自覚している以上に、部下は上司をよく見ています。 部下が成長していないと感じたら、上司は「自分が成長する姿を見せているか?」と自分に問いかけてみましょう。

「年上の部下、女性部下を叱れない」は上司の逃げだった

組織が成長しないと、市場また社会に取り残されます。 組織が成長するためには、人材を育成することです。 人材育成するのは、上司の仕事です。 部下を成長させるために、まずは、上司が学び行動しましょう。 叱りの達人 パワハラ対策専門家 河村 晴美
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