【パワハラ対策】体育会上司が文化系部下へ叱るときには「世界観を活用せよ」

目次

こんな方は読まないでください(パワハラしたい上司には無意味)

あなたの大切な時間を奪いたくないので、以下のような方には読んでも役に立たない内容です。 ✅こんな方には役立たない内容です。
・部下の成長を邪魔したい
・部下に自信を失わせたい
・腹が立つ部下へ、力技でメタポジションを取りたい
上記のようなことを考えている方は「部下の尊厳を高める叱り方」の理論とのスキルをお伝えしても、結果的に「パワハラだ!」と部下や周囲から言われてしまいます。 部下は上司の思い通りにはなりません。 否、部下が上司また社長の思い通りになるなんて、おこがましいにもほどがありますね。 なので、そういったよこしまな考えがある方には役立たない内容です。 翻って、以下のような課題をお持ちの社長、上司や先輩に、役立つ内容です。 ✅以下に当てはまる方に役立つ内容です。
・部下の成長を望んでいるのだけれど、なぜか伝わっていない
・仕事の尊さや誇りを伝える言語化が苦手
・部下さらに組織一体となり、成果をあげたい

体育会系上司と文科系部下の価値観のちがいと心のホンネ

①体育会系の上司の価値観

・頭で考えるより体験重視 ・上からの指示命令には、まずは従うことが最優先 ・繰り返しトレーニングすることで、理屈ではなく深い部分で習慣化される
体育会系の上司のホンネ
「つべこべ言わずに、まずはやってみろ」

②文科系の部下の価値観

・まずは理論を学習し、それから基礎問題さらに応用問題を解くのが合理的。 ・体育会系というが、実のところは上司の個人的な好みの押しつけでは? ・単に説明の論理構造がないので、行き当たりばったりで教えているだけじゃないの?
文化系の部下のホンネ
「まずはやってみろって横暴だ。理論を理解してから着手する方が効率的。
日頃は、仕事の効率化や生産性向上とかって言ってるくせに、自己矛盾してるんじゃないか?」

体育会系の特長を深掘りしてみる

体育会系の特長について、河村晴美が考えることは以下です。 ✅体育会系出身者の特長、強み
      ・勝つために、地味な基礎トレーニングを粛々と行う努力の継続ができる
      ・毎日の練習が実験思考で、日々改善を繰り返している
      ・達成感を皮膚感覚で味わったことがある
      ・勝つ醍醐味を体感で知っている
さらに、負けた悔しさが骨身に染みているので、後悔しないために今の努力が苦にならない。 さて、体育会系の上司の皆さん、いかがでしょうか? 実は、これは文科系も本質は同じなのです。 今、脚光を浴びているEゲームなど、まさにそうですよね。 また昔からある部活動のブラスバンド、天文クラブ、理科研究会、落語研究会なども、日々の地味なトレーニングや調査研究や実験思考の中から学びを抽出しているのです。

実は体育会系も文科系も体験価値は同じ

何かに打ち込んだことのある人は、体育会系も文科系も問わず、以下を身につけています。 ✅体育会系・文化系に共通する体験価値
・地味なトレーニングの先に欲しい結果が待っている
・日々の試行錯誤や改善の習慣が身についている
・「悔しさ」を流さず、妥協を排除し、自分との戦いだと考えている

パワハラ上司の失敗談:バスケ部の女上司が、将棋部の新人Yくんを指導した体験談

実はこれはわたくしの体験談です。 社会人2年目のわたくしの所属する営業1課のチームに、新人Yくんが配属されました。 翌日から、Yくんとわたくしのバトルが始まったのです。 わたくし「Yくん、新人はまずは新規開拓からだからね。まずはこのエリアに行ってきて」 Yくん「えっ?何でですか?いきなり行くなんて、何の意味があるんですか?」 わたくし「いやいや、意味とか考えなくていいから、まずやってみて。やってみてわかることがあるんだよ」 Yくん「でも、意味がわからないことはできないですよ」 初日は先輩としての力技で何とか、新規開拓訪問へ行かせました。 しかし、お分かりのようにYくんを納得させずに翌日も同じ指示では通用しません。 そこで、方向転換したのです。 Yくんのリソース(資源)を活用しよう! Yくんは大学時代は将棋部だったとのこと。 そこで、仕事を将棋になぞらえて問いかけました。 「王将をとるためにはどんな手を何手先まで読んでおくの?」 「将棋のおもしろさ、奥深さってどんなこと?」 「将棋を指すときに、負けないためのおさえどころって何? 将棋に関することを、質問で引き出し、傾聴したのです。 そして、仕事につなげる質問をしました。 「将棋を通してYくんが自分を磨いてきた方法、学び方、壁の乗り越え方、勝つためのテッパン法則を、営業の仕事に活用するとしたら、どんなことをする必要があるかな?」 「心機一転」のイラスト(男性) ✅部下育成において大切なこと
  無理やりの力技は反発を招く。
  相手の世界観に自分が入って活用する。
上司の価値観で押すのではなく、部下の内在する力を引き出して置き換えるのです。 または、他での学びを仕事に応用させるのです。 ちなみにわたくしは将棋は全く知りません。 さらに言うと、Yくんと話すからと言って将棋に関することを勉強もしませんでした。 本当は事前に予備知識を入れておけば良かったのかもしれません。 しかし、わたくしは意図的に行いませんでした。 意図したことは、全てをYくんに聞いて教えてもらうのだ、と。 仕事は、経験のある上司が部下へ教えます。 しかし、部下が上司へ教えることがあっても良いのです。 むしろ、部下が上司へ教えることで、部下も自分の役割や周囲への影響力が実感できます。 また、副産物がありました。 それは、将棋の情報だけではなく、Yくんの価値観や思考のクセが見えてきたのです。 ✅Yくんの『将棋に関する勝負理論』
勝つためには、考え抜かれた一手の積み重ねが重要。
常に複線展開を準備想定しながら、選び抜かれた最適解を指す。
ここまで考えて実践して負けたなら仕方ない、と思えるほどに頭が沸騰するくらい常に思考する。
考えたことを練習試合で試行し微調整し本番にのぞむ。
上記の価値観は、いざという時の大切な商談やプレゼンテーションでは必須の行動ステップです。 それなのに、わたくしがYくんへ「まずは何も考えずにやってみて」と言ったのは、実に乱暴な指導だったと反省しました。

パワハラせずに部下が成長:その後のYくんの急成長

Yくんへの指導方針を変えたことで、Yくんはメキメキと成長していきました。 もちろん新規開拓もどんどん行いました。 量稽古を皮膚感覚で知っているため、大量行動で膨大なケーススタディから学びのエッセンスを抽出するのがうまいです。
本人の世界観を活かして育成する
本人の経験全てが尊いことです。その経験すべてを学びと認識して関わる。 これが、その人の自己尊厳を高める関わり方です。

自己尊厳を高める叱り方

自己尊厳を高める叱り方を、Yくんのケースで説明します。 「将棋で勝った時の100手の仕込みと同じくらい、今回のプレゼンの準備はしているの? Yくんの能力はそんなもんじゃないと思うよ」 「Yくんの勝負論から言うと、もう一段上にいける仕上げられると思わない?」 「才能の出し惜しみをしていない?」

まとめ:パワハラせず怒らず部下を叱って伸ばす

集合している人たちのイラスト(会社員) 部下育成とくに叱り方は、気をつけなければいけません。 相手をおとしめることは、誰であってもやってはいけないことです。 人を叱ることが簡単に手に入ると思うのは、自分のおごりであり慢心ですね。 部下育成を通して上司も成長できます。 上司も部下も共に成長を。 共進化をコンセプトにした自己尊厳を高める叱り方を身につけてみませんか? ***叱るとは使命感の愛*** 叱りの達人協会 パワハラ対策専門家 河村晴美]]>

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