【パワハラ進化系】部下を育成する前に絶対必要な登竜門「形状記憶を断ち切る唯一の方法」

思考を止めるな です。 思考力が発揮できていないと、どんなに部下育成スキル、コーチング、1on1ミーティングを学んでも残念ながら理論学習が現場で活用されることはできません。 こんにちは。NHKクローズアップ現代にも放映された「叱りの達人」河村晴美です。 職場内で優位な立場を利用し、身体的な暴力や仕事の強制、威圧的な叱責、暴言などの嫌がらせを行うことを「パワーハラスメント」(以下、パワハラ)と言います。 これは、厚生労働省で明確に定義されています。 2021年6月1日にパワハラ防止法が施行されたことで企業では、パワハラ対策を講じる義務が課せられました。 (中小企業は2022年4月1日より適用) そこで、各社それぞれにパワハラ対策として講習など取り組んでいるのですが、依然としてパワハラ問題が減らないという声も聞きます。

目次

パワハラ防止研修を受講しても、一向に上司が変わらない理由

パワハラ防止研修を受講した直後、上司は、は、意識して自分の言動や行動をおさえめにします。 しかし、だんだんと元に戻ってしまうケースがあります。 その原因は、形状記憶されているからです。
パワハラ体質は 長年の形状記憶のせい
時代は変わりました。 戦後社会は、モノが無い時代であり、大量生産・大量消費が豊かであることのシンボルでした。 国民全員が中流家庭を夢見ていたため、「人並みの暮らし」として、一戸建て、マイカーを持つことを皆が目指していました。 しかし、今や個々人のライフスタイルを優先するようになりました。 そして、大量生産ではなく、小ロットいや私だけのオリジナル発注が求められて、さらに企業姿勢やものづくりのストーリーに共感して、消費者が商品を選んでいるのです。 モノづくりの品の安全性は当たり前。その上で、作り手のストーリーに付加価値を求める時代になったのです。 このように、社会背景が変わりました。 部下が変わったのではありません。社会の価値観が変わったのです。 このような社会背景なのに、部下育成について「俺の時代は・・・」が通用するのは、試行錯誤です。 よって、その形状記憶を断ち切らなければいけないのです。 でも、大丈夫です。人間にとって成長は本能です。 いつでも、私たちは自分を磨くことができるのです。 特に、身体的体力は年齢とともに低下していきますが、精神また思考を磨くことは、体験が豊かな方ほど、思考が熟成されていくのです。

パワハラ体質の形状記憶を断ち切る唯一の方法

ここだけの話、上司は部下をついつい怒ってしまうとき、このような気持ちになっていませんか?
「つい、部下へ怒りをぶつけてしまった」

「注意指摘のつもりが、着地点が部下の性格の否定になってしまった」

「部下へ指導しながら、正直自分でもよくわからない話になってしまった」

「怒っていると、話が迷走してしまう自覚がある」
怒りの感情に巻き込まれると、話が迷走する 怒りの感情に巻き込まれずに、自信をもって部下を叱りたい。 部下の行動が改善されるように、明確に注意指摘したい。 そのためには、理性の発動は不可欠です。 パワハラ体質が形状記憶されているというのは、無意識のうちに元に戻ってしまうということです。 残念ながら、どんなに人から注意されても、研修を受けても、です。 そうは言っても、パワハラ撲滅には放置できない問題ですから、何とか改善への対策を立てないといけません。 では、どうしたら良いでしょうか? パワハラ体質の形状記憶を断ち切るしかありません。 無意識を意識化するのです。
無意識の意識化
なんとなく自動反応していたことを「なぜ、こうするのか?」「なぜ、こういうのか?」誰かに理由を聞かれた時に「何となく・・・」ではなく、明確な理由が話せるようにすることです。 ✅パワハラ体質の形状記憶を断ち切る唯一の方法
ルーティンに楔を打つ
形状記憶された行動とは、いつも通りの自動反射行動のことです。 つまり、無意識的に行なっているということ。 なので、いつもの行動つまりルーティンに「?」の思考のアンテナを立てるのです。 無意識行動に「?」でブレーキをかける 例えば、部下が自分が指示したことができていない。 いつもだったら「何考えているんだ!」と言っていたけれど、脳の中に「?」を立ててみる 「あれ、伝わったいなかったのかな?」 「なんで、部下はこうしたのかな?」 「なんで、部下は私の話をこう解釈したのかな?」 部下の頭の中の理解を類推して見るのです。 これは、理性の発動です。 怒りの感情の呪縛から解き放たれる最初の一歩なのです。 そして、自分を俯瞰して分析してみましょう。 ✅自分の部下指導を分析する質問
「部下は、どのように理解したか、確認したかな?」

「そもそも部下の思考傾向を、私は把握していたのか?」

「部下は、どんな言葉であれば、好反応を示すのか?試行し分析ができていなかったな」

「部下が失敗するときのリカバリー想定が甘かったのは自分に非があるな」

「つまり、上司としての悲観的仮説思考が甘かったということだな」
いかがでしょうか? 部下の行動観察なくして、個別指導はできません。 部下の思考傾向を把握していないと、部下を動かす最適な言葉が選定できません。 まさに、「相手を見て法を説く」ということですね。

なぜ思考を止めてはいけないのか?

パワハラ体質の形状記憶を断ち切る唯一の方法は、思考を止めないことです。 思考することは、自動反射行動に疑問を持つことです。 こうすることで、ルーティンに楔を打つことができます。 惰性の行動がストップします。 自分の行動に疑問をもつというのは、実はとても高尚な思考行動なのです。 哲学的思考と言っても良いでしょう。 世間の常識、業界の当たり前、固定概念について、批判精神で「それってホント?」疑問をもって考えるのです。 すると、物事の本質が再認識されることがあります。 本質への探究が深まっていきます。 本質探求するメリットは「あらねばならぬ」の呪縛から自由に開放されるのです。 本質を突き詰めると、固定概念の呪縛から解き放たれる 例えば、自分にとっての「あるべき」が唯一絶対に正しいというのはおごりです。 むしろ、自分の常識は他人の非常識というスタンスにたてば、部下指導にも幅が出ると思いませんか? 「部下の能力が低い!」ではなく「自分の指導法が部下に適していないのかも・・・」とも考えられますよね。 結論、「自分を疑う」批判精神が思考力を磨く第一歩です。
「自分を疑う」批判精神が、思考力を磨く第一歩

なぜ、パワハラはいけないのか?

では、あらためて、なぜパワハラをしてはいけないのでしょうか? 部下のやる気を削いだりするので、組織全体の生産性を下げてしまいます。 上司は、組織から経営資源を預かって最高のパフォーマンスを上げる責任があるにも関わらず、経営資源の人材を活用できていないのは、上司の役割や責任を果たしていません。 もっというと、部下の能力発揮を阻害させている行為は、事業発展に反する行為です。 さらに、人格否定は人間尊重に反することなので、憲法の基本的人権の尊重にも反することになりかねません。 部下の能力発揮を阻害することは、組織から期待されている上司の役割を果たしていないのです。 まして、最悪の場合、部下がうつ病になったり、精神障害を引き起こす事態になることを、組織は見逃していてはいけないのです。

まとめ:思考を止めるな

形状記憶とは、長年の習慣の蓄積です。 自動反射行動は動物的本能ですが、人間は理性をもっています。 理性の発動、つまり思考を発動させることで、長年のうちに染みついた形状記憶を解き放つことができるのです。 あなたらしさを重んじる世の中です。 人間らしさを捨ててはいけないのです。 思考とは、人間にとっての崇高な活動です。 思考を手放すことは、自分らしさを放棄することなのです。 叱りの達人協会 パワハラ対策専門家 河村晴美]]>

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次