【叱りパワハラ講演64話】 日本刀の自己矛盾と「叱る」の交差

【叱りパワハラ講演64話】 日本刀の自己矛盾と「叱る」の交差

さて、わたくしごとですが、
初対面の方に、よく聞かれること
があります。

「なぜ、叱ることに焦点を当てた
 人材育成をしているのですか?」

「叱る」と「ほめる」の対比について

よく世間では

「ほめることで、自己肯定感を
 育て、自信をつけさせることが大切。」

と言われています。

一面的には、大切なことだと思います。

しかしながら、資本主義社会の中で、
今やグローバルな市場の中で、

自社の存在(商材、サービス)を
認知してもらわないとビジネスは
成り立たない状況です。

そんな厳しい環境の中で、

「自己肯定感を育てましょう」と

社内に向けてケアしていることで
社外への視点はおろそかになって
いませんでしょうか?

「そうは言っても、怒っても社員は
 動かず・・・。

 辞められたら、
 それこそ本末転倒だ。」

このようなご意見もよく聞きます。

最近、講演研修でお伝えしている
ことは

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「叱る」とは日本刀
のようなものである

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剣の達人は、刀を抜かずに、
相手を制します。

平素は、剣の腕を磨き上げる
努力を怠りません。

しかし、実際はその腕前を
見せる場がないのが
一番良いのです。

むしろ、剣を抜かずに
勝負がつくために、
日頃から鍛錬する。

それが、現代のビジネス
シーンと同じだと思うのです。

高い次元の「叱る」とは

「何を言うか?」

パワハラ言葉を避けるという
テクニックではありません。

「どのように言うか?」

小手先のことでもありません。

「誰が言うか?」

在り方が問われているのです。

では、在り方というと、
とかく『人徳』と位置付けて、

徳を磨きましょう!と
言われがちですが、

すでに世間にたくさんの
徳をもって経営するというのは
出回っています。

立派な経営者が
ご自身の体験談をもとに
指南されています。

なので、わたくしが言う必要は
ありません。

そして、何よりも

「徳を持って人を導く」というのは

円熟味を増す人に相応しいこと
ですので、一朝一夕には
到達できないのです。

しかし、現場は待った無し。

若手リーダーの方は

「部下を叱らないといけない
 状況は日常茶飯事。

 それなのに、徳を磨かないと
 叱るのはダメとなったら、

 じゃあ、どうしたらいいんだ?!」

こうなりますよね?

なので、「正しい叱り方」に
ついて、お伝えしております。

それが、管理職の懐刀して
いただければ嬉しいです。

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「正しい叱り方」とは

視点の高い自己否定に
向き合わせること

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これが、「使命感の愛」なのです。

愛するとは、甘やかし
ではありません。

愛するとは、問題意識を
芽生えさせることです。

そして、叱る側の在り方は、

「清濁併せ呑む」

のではありません。

「清濁分けて呑む」

のです。

矛盾をかかえて、
答えの出ないまま
問題意識を持ち続けて進む。

これが、答えのない現代を
生きるビジネスパーソンの
在り方だと考えております。

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矛盾を抱えて、そのまま進む

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先日見た、人間国宝の刀匠
(日本刀と作る職人)が
NHKドキュメント番組で
気づきを得ました。

番組の中で、その刀匠が
こう仰っていたのです。

「日本刀というものは、
 矛盾をはらんでいる。

 それは、本来の機能は
 人を殺めるためのもの。

 
 しかし、作り方を錬磨した
 ことで、より洗練されて、

 そして、時代が変わり
 今や工芸品となり、
 美術品として愛でられる
 ような価値が上がった。

 自分が何十年もかけて
 作っているものは、殺人
 の道具と言われるもの。

 しかし、今の時代は
 使われないもの。

 使われないものに
 魂を込めて鍛錬して
 作っている。
 

 小学生が職場見学で
 見学に来たとき

 おっちゃん、なんで
 今の時代に刀なんて
 作ってるんや?

 という問いに、自分は
 まだ答えが出ない。」

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「叱る」には、叱る側自身が
努力する姿勢が大切ですね。

その努力とは、ビジネスなので

つかみどころのない「徳」

ではなくて、

「思考」を磨き上げることです。

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叱るとは

問題意識を立ち上がらせること

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昨日の自分の成功を捨て
自分の常識を捨て

非常識の視点に立って
課題を問い直す

そう、これが「自己否定」
です。

「自己否定」は、自分を
バージョンアップさせて
くれますね!

「自己否定」とは

予定調和を破壊して

思いがけない自分の
能力を発揮させる
突破口になるのです。

ということで

「自己肯定」を
疑ってみて下さい。

そして、自社のビジネスモデル
既存の方法を今一度
見直してみましょう。

思いがけない
価値創造が生まれる
かもしれませんね。

 ではまた。

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