【叱り講演42】 シンメトリー(左右対称性)とカメレオンと現代西洋哲学

こんにちは。
叱りの達人こと河村晴美です。

先日、仕事で京都へ参りました。

商売ご繁盛の様子。

師走のこの時期も街は観光客で
大賑わいです。

さて、京都と言えば、神社仏閣の
宝庫ですね。

ちょっとした路地などでも、
インバウント(海外からの観光客)
の方をお見かけいたします。

さて、以前に、日本伝統文化を
お伝えるする仕事の関係で、
フランスの方を、京都を
ご案内致しました。

その方は、以前メルマガにも
ご紹介しましたが、

河村晴美が渡仏した時に、
日仏国際交流の一貫で、

パリでの日本映画レセプションパーティで、
書道パフォーマンスの機会を下さった方です。

そのフランス人のご夫妻は、
旦那様は、ビジネスでの出張も合わせると、

なんと、訪日回数は、30回をゆうに超えるとのこと。

そして、奥様も、大の日本文化好きで、

フランスでは、日本語を習っていらっしゃる
とのことで、ご夫妻ともに、大の日本文化に
造詣が深い方です。

生半可な日本文化の内容ですと
既にご存知で、わたくし河村晴美も
ご案内先に、思案をめぐらしておりました。

さて、京都市内のとある寺院へ
ご案内した時のことです。

お庭を眺める、書院に足を進めました。

その時、普通は立って、見学しますよね。

しかし、お伝えしたのです。

「家屋の造りと庭園の造りは一体です。

 お座りになって、障子越しにご覧に
 なってみて下さい。」

障子越しに、苔むす日本庭園を
眺める時に一番美しいアングルは

畳の日本間は、立って庭を見るのではなく

座って見る、視線の高さ。

これが、庭が一番美しいアングルである
ことをお伝えしました。

すると、なんと、ご夫妻ともに

正座をなさったのです。

しばし、沈黙。

無言の時間が流れました。

その間、わたくしも離れたところで
お待ちしておりましたところ

鹿威し(ししおどし)が

カーン!

それを合図に、奥様が、わたくしに
向かってニッコリ目配せをなさり、
立ち上がりました。

その後、日本庭園の散策を
ご一緒致しました。

さて、その時に、河村はご夫妻へ
聞いたのです。

「日本庭園の、どこに惹かれるのですか?」

すると、奥様がこう答えられました。

「人工的に作りこまれておらず、
 自然のままの様子をほどよく
 手入れされているところです。

 そして、掃除が行き届いている。

 シンプルであることが美しい。」と。

加えて、「苔が大好き」と仰いました。

さて、わたくし河村が、フランスへ
渡仏したときには、ヴェルサイユ宮殿の
広大な庭園は、ゴシック様式の
装飾豊な彫刻が、あちらこちらに
置かれていました。

そして、庭園設計は、

シンメトリー(左右対称性)

「なんて、整然としているのだろう!」

翻って、フランス人の方は

非対称であり、非人工的は日本庭園を
称賛されました。

庭園の美しさは

人工的 それとも 自然体?

対称  それとも  非対称 ?

人の好みはそれぞれです。

価値観も様々。

二項対立に、優劣関係をもってくるのは
ナンセンスですね。

優れている  VS 劣っている

誰の価値基準なのか?

を考えてみると、実は逆転現象が
起きるのです。

この二項対立の優劣関係を
脱却し、世間の常識と
まかり透っている一般通念を
あぶりだす。

この思考法を

『脱構築』

と言います。

これは、現代西洋哲学の
思考法です。

さあ、これを理解した上で
ビジネスパーソンとして
行うこと。

それは、もちろん、ビジネスの文脈に
引き寄せることですね。

「なぜ、シンメトリーがベルサイユ宮殿の
 建築に採用されたのか?」

その答えは、当時の社会事情にあります。

ヴェルサイユ宮殿が建てられた時、
測量技術がまだまだ未熟でした。

なので、左右対称に造園することが
難しかったので、希少価値が
高かったのです。

だからこそ、栄華を極めた皇帝が
富と権力の象徴として、最新技術を
見せるために、

シンメトリー(左右対称)の造園を
作らせたのです。

一方、日本庭園は、

また、フランスの方にとっては、
日本の苔むす湿った空気感は
気候が異なります。

また、過度に植物を植えない、
石庭は、間(ま)の使い方が
珍しい。

インテリジェンスな方は、
国を問わず、

そこに、仏教の『無』の境地を
感じるのではないでしょうか。

(フランス人ご夫妻が、まさに
そう仰いました)

ビジネスにおきかえると、

==========

その物の価値は、

それ自身ではなく
周囲との差異で決まる

==========

と、河村は考えております。

際立たせるためには、

その物の内実を磨くだけではなく

どこに置くのか?

周囲に埋もれないように、
違いをはっきりと際立たせる
ことが重要なのです。

なので、今回のお話と
真逆なのが、

カメレオン

ですね。

だって、カメレオンは、周囲の
色に合わせて、葉っぱの緑に
合わせたり、大地の土色に
なったり、変えるのですから。

では、カメレオンはいけないのか?

いえいえ、カメレオンの戦略は

目立つと、天敵に見つかって
しまうので、生き残れない。

だから、なるべく目立たないこと。

これが、カメレオンの戦略です。

あなたのビジネスは、

カメレオンになっていませんか?

同業他社のやり方に追随するのは
周囲に同調し、埋もれてしまう
ことです。

同業他社の観察、分析は重要です。

それは、自社が真逆のことを行うための
ステップとしてです。

さあ、本日も、価値ある仕事を
創造していきましょう。

ではまた。

こんにちは。
叱りの達人こと河村晴美です。

先日、仕事で京都へ参りました。

商売ご繁盛の様子。

師走のこの時期も街は観光客で
大賑わいです。

さて、京都と言えば、神社仏閣の
宝庫ですね。

ちょっとした路地などでも、
インバウント(海外からの観光客)
の方をお見かけいたします。

さて、以前に、日本伝統文化を
お伝えるする仕事の関係で、
フランスの方を、京都を
ご案内致しました。

その方は、以前メルマガにも
ご紹介しましたが、

河村晴美が渡仏した時に、
日仏国際交流の一貫で、

パリでの日本映画レセプションパーティで、
書道パフォーマンスの機会を下さった方です。

そのフランス人のご夫妻は、
旦那様は、ビジネスでの出張も合わせると、

なんと、訪日回数は、30回をゆうに超えるとのこと。

そして、奥様も、大の日本文化好きで、

フランスでは、日本語を習っていらっしゃる
とのことで、ご夫妻ともに、大の日本文化に
造詣が深い方です。

生半可な日本文化の内容ですと
既にご存知で、わたくし河村晴美も
ご案内先に、思案をめぐらしておりました。

さて、京都市内のとある寺院へ
ご案内した時のことです。

お庭を眺める、書院に足を進めました。

その時、普通は立って、見学しますよね。

しかし、お伝えしたのです。

「家屋の造りと庭園の造りは一体です。

 お座りになって、障子越しにご覧に
 なってみて下さい。」

障子越しに、苔むす日本庭園を
眺める時に一番美しいアングルは

畳の日本間は、立って庭を見るのではなく

座って見る、視線の高さ。

これが、庭が一番美しいアングルである
ことをお伝えしました。

すると、なんと、ご夫妻ともに

正座をなさったのです。

しばし、沈黙。

無言の時間が流れました。

その間、わたくしも離れたところで
お待ちしておりましたところ

鹿威し(ししおどし)が

カーン!

それを合図に、奥様が、わたくしに
向かってニッコリ目配せをなさり、
立ち上がりました。

その後、日本庭園の散策を
ご一緒致しました。

さて、その時に、河村はご夫妻へ
聞いたのです。

「日本庭園の、どこに惹かれるのですか?」

すると、奥様がこう答えられました。

「人工的に作りこまれておらず、
 自然のままの様子をほどよく
 手入れされているところです。

 そして、掃除が行き届いている。

 シンプルであることが美しい。」と。

加えて、「苔が大好き」と仰いました。

さて、わたくし河村が、フランスへ
渡仏したときには、ヴェルサイユ宮殿の
広大な庭園は、ゴシック様式の
装飾豊な彫刻が、あちらこちらに
置かれていました。

そして、庭園設計は、

シンメトリー(左右対称)

「なんて、整然としているのだろう!」

翻って、フランス人の方は

非対称であり、非人工的は日本庭園を
称賛されました。

庭園の美しさは

人工的 それとも 自然体?

対称  それとも  非対称 ?

人の好みはそれぞれです。

価値観も様々。

二項対立に、優劣関係をもってくるのは
ナンセンスですね。

優れている  VS 劣っている

誰の価値基準なのか?

を考えてみると、実は逆転現象が
起きるのです。

この二項対立の優劣関係を
脱却し、世間の常識と
まかり透っている一般通念を
あぶりだす。

この思考法を

『脱構築』

と言います。

これは、現代西洋哲学の
思考法です。

さあ、これを理解した上で
ビジネスパーソンとして
行うこと。

それは、もちろん、ビジネスの文脈に
引き寄せることですね。

「なぜ、シンメトリーがベルサイユ宮殿の
 建築に採用されたのか?」

その答えは、当時の社会事情にあります。

ヴェルサイユ宮殿が建てられた時、
測量技術がまだまだ未熟でした。

なので、左右対称に造園することが
難しかったので、希少価値が
高かったのです。

だからこそ、栄華を極めた皇帝が
富と権力の象徴として、最新技術を
見せるために、

シンメトリー(左右対称)の造園を
作らせたのです。

一方、日本庭園は、

また、フランスの方にとっては、
日本の苔むす湿った空気感は
気候が異なります。

また、過度に植物を植えない、
石庭は、間(ま)の使い方が
珍しい。

インテリジェンスな方は、
国を問わず、

そこに、仏教の『無』の境地を
感じるのではないでしょうか。

(フランス人ご夫妻が、まさに
そう仰いました)

ビジネスにおきかえると、

==========

その物の価値は、

それ自身ではなく
周囲との差異で決まる

==========

と、河村は考えております。

際立たせるためには、

その物の内実を磨くだけではなく

どこに置くのか?

周囲に埋もれないように、
違いをはっきりと際立たせる
ことが重要なのです。

なので、今回のお話と
真逆なのが、

カメレオン

ですね。

だって、カメレオンは、周囲の
色に合わせて、葉っぱの緑に
合わせたり、大地の土色に
なったり、変えるのですから。

では、カメレオンはいけないのか?

いえいえ、カメレオンは

目立つと、天敵に見つかって
しまうので、生き残れない。

だから、なるべく目立たないこと。

これが、カメレオンの戦略です。

ビジネスもカメレオンも、

戦略において同じく、「生存」です。

しかし、両者の戦術が全く異なります。

カメレオンは、目立ってはいけない。

しかし、ビジネスにおいては、市場で
目立たないといけない。

なので、貴社は、市場で際立つための
具体的方策を打たないと、お客様に
認知されないのです。

あなたのビジネスは、

カメレオンになっていませんか?

同業他社のやり方に追随するのは
周囲に同調し、埋もれてしまう
ことです。

同業他社の観察、分析は重要です。

それは、自社が真逆のことを行うための
ステップとしてです。

さあ、本日も、価値ある仕事を
創造していきましょう。

ではまた。

ではまた。

(追伸)

先日、講演させていただいた企業の
経営者の方より、

「河村さんの話と声は、今日の話の
 文脈に寄せて例えたら

 まるで、鹿威し(ししおどし)ですね。」

と仰っていただきました。

これからも、価値観がひっくり返るような
上がるお話を伝えていこうと思った次第です。

============

■河村晴美の信条

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