【パワハラ予防策】「素直」の意味の履き違いがパワハラの温床になる

こんにちは。
叱りの達人こと河村晴美です。

よく、経営者や人の上に立つ立場の方より成長する人材である条件として

「素直であること」

を挙げる方が多いです。

戦後の日本の景気を拡大させ生活を便利に、そして先進国の仲間入りさせることに貢献された松下幸之助先生も、終生

「素直であれ」

を探求され続けました。

河村晴美も、松下幸之助先生を尊敬しております。

JR京都駅八条口より徒歩3分のPHP研究所や、大阪府門真市にあるパナソニック敷地内の松下幸之助資料館などへ参りまして、幸之助先生の音声やVTRなどで、肉声を聞きに言ったりもしております。

だからこそ、違和感を覚えるのです。

目次

「素直」は従順ではない

ちまたで使われている、「素直さが大事」と松下幸之助先生レベルが説く「素直であれ」とは、定義が異なるのではないか?

よく、上司が部下やメンバーへ言うセリフ。

「君は素直じゃないなあ。このままだったら、成長しないよ。」

これは、素直という言葉を使いながら

実は、「従順」を要求している

のではないでしょうか?

つまり、上司が部下またはメンバーへ

(自分の言うことを聞け!)

というメッセージが内包されているのではないでしょうか。

さらに言うと、

(自分よりも賢くなるな)

と、使いやすいように思考停止を望んでいることがひそんでいませんか?

というのも、上記のシチュエーションでの上司の特長は、加えて

「自分の仕事を背中で語る」

を美学と勘違いしている場合も多分にして多いです。

これも、かんちがいです。

自分の仕事を背中で語るというのは一見すると、長年の仕事の機微を職人肌的に「一言では語り得ない」という風に、もったいぶっているように感じますが、実のところ

語れる言葉に、結晶化されていない。

自分の伝えたいことを、言語化していない。

つまり、伝えるべきことの言語化をサボっているということです。

サボっているという言葉が不謹慎であれば放置しているということです。

または、業務の優先順位から降格させているということですね。

人を育てる立場にある人が人を育てる業務に着手していないということは、組織として大問題です。

組織として、人を育てる立場の人をマネジメントしていない。

組織全体として、人を育てる仕組みができていないということ。

これは、経営課題です。

経営のの神様と言われている松下幸之助先生が言わんとした

「素直であれ」

とは、どういう意味か?

きっと、「従順であれ」では無いはず。

「素直」とは「従順」ではない。

優劣関係ではなく、常識にとらわれるのではなく、当たり前を疑い、

同業他社の動向に寄せるのではなく、顧客が欲しがる、顕在化されたニーズでもない。

その先を行く着眼着想を示唆しているのです。

そのためには、経営者または人の上に立つ立場の人が自分の発想を広げるように。

自分にはない着眼、発想をするインプットが重要です。

なので、経営者も勉強は大切。

しかしながら、その勉強というのがよくある、〇〇マーケティングではアウトプットの質も、たかがしれています。

表にはけっして出ることのない投資家や社長のみが集うコミュニティが、実は句会つまり
俳句を作ることだったりします。

そのレベルの方々にとって、俳句を作ることは、教養やまして、時間つぶしの趣味では
ありません。

多忙な中で、わざわざ時間を作って、句会に出席するのはビジネスのアウトプットの質を飛躍的に高めるための手段なのです。

俳句は、特に、五七五の文字数の制限と、季語を入れるという、がんじがらめのルールの中で行われます。

感性のまま、ご自由にどうぞ。

ではないのです。

このがんじがらめのルールという全員共通の制限の中で、どうやって己を出して、美で他を納得させるのか。

まさに、資本主義社会の中でのビジネスのあり方だと思いませんか?

話を元に戻しますと

松下幸之助先生が説く

「素直であれ」

は、けっしてイエスマンではなく従順であれという威圧でもなく、物の見方を説うているのだと河村は考えます。

素直さとは、部下に求めるよりも、まず先に、経営者また管理職の方にこそ必要な、物の見方つまり思考法なのです。

思考を磨くとは、巷の〇〇マーケティングで身につくほど、単純なものではありません。

まして、「5分で身につく〇〇マーケティング」

などの安直なうたい文句に踊らされるなんて、

人が良すぎるのを通りこして、【思考停止】であり、本人が未熟ゆえの致し方ない結末です。

本質を身につけることが、短時間で簡単にできるほど、世の中は甘くないです。

『正しく叱る』ことをテクニックとして、安直に軽く考えて、行うと、かえって逆効果。

『パワハラ』と言われてしまうのです。

いよいよ本年6月1日より、パワハラ防止が法律で義務化されます。

「中小企業は、2022年3月31日まで時限措置がありますよね。」

なんて呑気に構えている時間はありません。

少子高齢化で、新卒採用で苦戦されている企業様も多いと耳にします。

学生も転職希望者も、様々な企業を見て比べています。

「人を大事にしない」

とは言いませんが、

「人を育てることを後回しにしている」

企業に、自分の人生を託したいと思うでしょうか?

「人を大事にする」ということと、「甘い指導」は、違います。

人を大事にするということは経営の資源として、人の能力を最大限発揮させ、優秀な人材に成長させて、定着させる。

定着させることは採用コストの削減です。

能力を伸ばすことは、経営資源の最大化です。

能力が高まった人財を定着させることことが安定経営です。

人を育てることは、経営課題の解決であり、何よりも、自社の理念の実現に直結することなのです。

「素直」を「従順」という解釈がパワハラの温床となる

素直とは、経営者こそ身につけるべき、思考法である。

「ピン!」と来た方は、ぜひ、思考法を身につけてください。

叱りの達人協会

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