なぜ、職場では推しトークが通用しないのか?

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なぜ、推しトークがビジネスで通用しないのか?

自分の「推し」を勧めるときのありがちなトーク。 例えば、推しがミュージシャンの場合。 「とにかく、良いんです。聞いたらわかりますから」 プライベートでは良いかもしれません。 しかし、ビジネスでは、相手を動かすことはできません。 なぜでしょうか? それは、自分の主観による一方的な押しになっているからです。 ビジネスは、相手に納得してもらえないと自分の主張が通りません。 いくら説得しても、相手は動きません。 相手が「なるほど、そうか」と納得してもらう必要があるのです。 そのために伝えなければいけないことは、他では代用不可であること です。 なぜ、それなのか? それ以外では、ダメなのか? この質問に明確に答えることです。 「他ものではダメなのだ!」を言語化するのです。
【弱い理由】 他のものでも良い
【強い理由】 他のものではダメ

使用法の事例「なぜ、お能?」

わたくし河村晴美は、お能を鑑賞することが好きです。 しかし、本コラムをお読みくださっているあなたは、きっとお能には興味は無いと思います(笑) そこで、お能を「推し」の事例として考えてみましょう。

Q1: なぜ、お能を見るのが好きなのか?

お能を見るだけならば、youtubuでも見れます。 しかし、私は、能楽堂で見るのが好きなんです。

Q2: なぜ、能楽堂で見るのが好きなのか?

能楽堂が、まるで神社のような空気感なのです。 清々しい空気感で、心が整うからです。 能楽堂が神社のような感じがするのは、決して私の主観ではありません。 というのも、能楽堂の桧舞台の背景に描かれている松は、春日大社にある「影向(ようごう)の松」をモチーフにしています。 松は、神道では神の依代(よりしろ)とされています。 また、もともと能楽のルーツは、神への奉納でした。 能楽は、奈良の平安京で誕生した猿楽がルーツです。 ちなみに、舞と踊りのちがいは何か? 舞は、神のため。ルーツは、古事記の天の岩戸伝説です。 踊りは、それ以外のリズムや音楽に合わせて体を動かすことです。 今でこそ、能楽堂は建物の中にありますが、神社によく能舞台があります。

Q3: 歌舞伎や文楽(人形浄瑠璃)と何がちがうのか?

一個人の所感です。 ■歌舞伎は、エンターテイメント。 なので、拍手喝采や声かけ(成田屋!とか)OKです。 ちなみに、能楽堂では、声かけはNG(拍手はOK) ■文楽は、人形を人間のように動かし、現実よりリアルな虚構を演じさせます。 加えて、太夫の語り三味線の三位一体が、総合芸術とも言われています。

違いは優劣ではない

お能、歌舞伎、文楽は、日本伝統芸能のカテゴリー領域に入ります。 似ているからこそ、違いを言語化することで、それぞれの良さが浮き彫りにできます。 違いは、優劣ではありません。 違いを言語化することで、それぞれの存在価値が生まれるのです。

ビジネスにおいて業界の区分けが変わった

ビジネスでも、業界別にカテゴリー分けされます。 しかし、現代では、業界それ自体があやふやになってきています。

例①:トヨタ自動車の場合

例えば、トヨタ自動車は、自動運転する車の開発のためにソフトバンクと提携しました。 それは、自動車事故を減らすためです。 そして、その先の未来へ。スマートシティつまり街づくりを視野に入れています。

例②:キリンビールの場合

飲料メーカーのキリンビールは、協和発酵、ファンケルを吸収合併したことで、健康産業になりました。 飲料メーカーから健康産業へ ビジネスでは、同じように見えて、実は、異なるビジネス構造を持つことが大切です。 「同じ穴の狢(むじな)」ではなく「別の穴の狢(むじな)」になるのです。 似ていると見せかけて、別のビジネスモデルを構築する そのビジネス構造を創造するヒントは 類似は差異に先立つ 似ていることは、違いがあってこそです。 違いを見つけて、言語化することです。 言語化しない違いは、認知されません。 つまり、無いも同然なのです。

自社の強みはお客様の言葉の中にある

さて、貴社について考えてみましょう。 「貴社は、他社と何がちがうのですか?」 「貴社の商品サービスは、他と何がちがうのですか?」 それを見つけるきっかけは、お客様の言葉を探ってみることです。 お客様に聞いてみると、意外なことで貴社を選んでいるかもしれません。 推しトークは、自分が押すことですが、 ビジネスで強いトークは、お客様から押してもらうことです。 叱りの達人 河村 晴美
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