映画『ぼくたちの哲学教室』で学べる尊厳を高め合う対話

このコラムは、映画「ぼくたちの哲学教室」を遠して、意見の異なる相手とどうやって理解し合うか、尊重し合う方法についての解説です。コラムの執筆者は、NHKクローズアップ現代にも出演した、叱りの達人 河村晴美氏です。詳しくはは、コラムをご覧ください。
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怒りをぶつけてしまう、相手をねじ伏せたい、そんな人をも否定しない関わり方があった

先日、映画「ぼくたちの哲学教」を観てきました。

今なお内乱が続く北アイルランド、ベルファストにある男子小学校が舞台のドキュメンタリー映画です。子どもたちは、親など大人達が宗教や信条で対立し、他者を攻撃する環境の中で、様々な影響を受けています。

そんな中、ケヴィン校長は自らが「哲学」の授業を担当し、子どもたちと関わります。
ケヴィン校長や教師たちが、子どもたちへ常に共感を示しさりげなく対話を持ちかける。

「どんな意見にも価値がある」

ケヴィン校長が示す態度で子どもたちも、異なる立場の相手の意見に耳を傾けて、自分自身が思考を整理し
伝えたい思いを伝わるように言葉にしていく。

対話のプロセスで衝動をコントロールし自尊心を高めていきます。
怒りの感情を無理やり封じ込めるのではなく、自分の考えを丁寧に見つめて言語化していく。

自尊心を育むことで、相手へのリスペクトも育まれていくのです。
これは、社長と社員、上司と部下職場での信頼関係を構築していくプロセスとまったく同じですよね。

パワハラとは、ストレスと不機嫌が引き起こす玉突き連鎖

これまで24年間、河村晴美が人材育成の仕事を続けてきたパワハラの定義です。

パワハラとは
ストレスと不機嫌が引き起こす玉突き連鎖

この悪循環を断ち切るために、何をすれば良いのでしょうか?

解決策は

敬意と厳しさを両立させて感謝される叱り方

です。

上司が

「何やってるんだ!」
「つべこべ言わずにやれ!」

威圧で押さえつけると、部下メンバーは何も考えない指示待ち人間になってしまいます。

指示待ち人間は環境で作られる

また、部下の仕事の精度が6割程度なのに、上司が「いいよ」と言ってしまうと、不足分を上司が埋めないといけません。

何よりも、部下の成長が止まってしまいます。

これは、上司の甘やかしによって部下の成長機会を奪っていることなのです。

正解のない問いの連続
考えて、考えて、歩む

人間にとって、成長することは思考することです。私たちは、考えることを放棄してはいけません。

何がベストなのか?
何が大切なのか?

自らが思考し答えを導き出す。
特に、ビジネスにおいては思考することで、新しい価値が生み出されます。

自分の思考を止めない
他者の思考を奪わない

そのためには『問いかけ』が重要です。

続きは、こちらをお読みください。「なんで動かないんだ!」を言い換えて部下を動かすアプローチ3選

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