「なんで動かないんだ!」を言い換えて部下を動かすアプローチ3選

「なんで動かないんだ!」と思わず声を荒げたくなるときってありませんか? 思うように部下メンバーが動いてくれない。このような時、ついつい言ってしまう社長や管理職は多いです。事業発展や成果を上げる責任を担う立場の方ほど「なんとかしなければいけない」とイライラ感情が募ることでしょう。 そのお気持ちはわかりますが、イライラや怒り感情をそのままストレートに相手にぶつけてしまうとパワハラと言われる危険があります。 では、どうやって言えば、部下メンバーに動いてもらえるのでしょうか?その方法3つについての解説です。端的にいうと、1グッド(いいねと承認する)、2more(さらなる改善を引き出す)、3クエスチョン(問いかける)という方法です。本コラムを解説している、河村晴美さんは、パワハラ対策の専門家として、NHKなどのメディアでも活躍されています。 河村晴美氏は、NHKクローズアップ現代に叱りの達人として出演しました。パワハラ対策の専門家として、23年間、年間150回の講演研修を行い、多くの企業や自治体などで人材育成をしています。 講演研修先のクライアント企業からは、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成の指導に定評があります。パワハラ問題、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/

「なんで動かないんだ!」

思うように部下メンバーが動いてくれない。こんな時、ついつい言ってしまう社長や管理職は多いです。事業発展や成果を上げる責任を担う立場の方ほど「なんとかしなければいけない」とイライラ感情が募ることでしょう。

そのお気持ちはわかりますが、イライラや怒り感情をそのままストレートに相手にぶつけてしまうとパワハラと言われる危険があります。

目次

怒り感情は、あなたの評価を下げてしまう危険

何よりも、理性を失っている姿はセルフコントロールができていないと見なされます。周囲からの評価も下がってしまいます。かといって、(もう部下がどうなろうとしったこっしゃない)と、部下育成を投げ出してしまうのも問題があります。

育成放棄(ネグレクト)してしまうと、上司ご自身が、マネジメントの能力不足として評価が下がってしまいます。

では、どうすれば、ストレスをためずに部下育成ができるでしょうか?

部下が自ら進んで動いてくれるアプローチ3選

「なんで動かないんだ!」と思わず声を荒げたくなるときってありませんか?
思うように部下メンバーが動いてくれない。このような時、ついつい言ってしまう社長や管理職は多いです。事業発展や成果を上げる責任を担う立場の方ほど「なんとかしなければいけない」とイライラ感情が募ることでしょう。
そのお気持ちはわかりますが、イライラや怒り感情をそのままストレートに相手にぶつけてしまうとパワハラと言われる危険があります。
では、どうやって言えば、部下メンバーに動いてもらえるのでしょうか?その方法3つについての解説です。端的にいうと、1グッド(いいねと承認する)、2more(さらなる改善を引き出す)、3クエスチョン(問いかける)という方法です。本コラムを解説している、河村晴美さんは、パワハラ対策の専門家として、NHKなどのメディアでも活躍されています。河村晴美氏は、NHKクローズアップ現代に叱りの達人として出演しました。パワハラ対策の専門家として、23年間、年間150回の講演研修を行い、多くの企業や自治体などで人材育成をしています。 講演研修先のクライアント企業からは、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成の指導に定評があります。パワハラ問題、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
Z世代を動かすアプローチ3選by叱りの達人河村晴美

社長や上司にとって、今すぐできる実践的でシンプルな声かけを3つお伝えします。最小の労力で最大効果ねらっていきましょう。

部下が自ら進んで動いてくれるアプローチ3選

1,Good(長所を見つけて言語化して伝える)
2,More(改善点を伝えて未来を創る)
3,Question(問いかけて、自主性と思考を磨く)

それでは、1つ1つ一緒にみていきましょう。

1,Good(長所を見つけて言語化して伝える)

・良い点を、すぐに具体的に短く言葉で伝える。

例えば、こんな感じのセリフです。

「この提案書、前回に比べて順番変えてみたんだね。こっちの方がストーリーがあるし、最後の着地で相手様がYESと言いたくなる流れになっていると思うよ」

比叡山延暦寺を改組した最長の言葉です。

「一遇を照らす」

良いところに光を当てて照らすと、そこが光り輝きますよね。人材育成も同じです。

ふだん、こんなことをしていませんか?

できていないところばかりに焦点を当てて指摘する。

もちろん、できていないことは指摘して改善行動をとらせることは大切です。しかし、できているところはスルーして、できていないところばかりを焦点づけるのは、バランスが偏っていると思いませんか?

少なくとも、部下はそう感じています。

■部下の心の中のつぶやき

あ〜、ちゃんとやってるところはスルーして、できていないところばっかり指摘して責められる。
これじゃあ、やってられないよ(がっかり)

部下メンバーがやってくれていることや良い部分を積極的に見つけましょう。そして、言葉で具体的に伝えましょう。

なぜ、部下は上司へ不信感をもっているのか?
原因は、不公平感・ジャッジへの不信感を抱いているから

日頃から、部下の仕事へのねぎらい、感謝、美点や長所を見つけて言語化していないと、上司に心を開いてくれません。

これらを発見して言語化していないのに、不足や未達だけを指摘しているために、部下は上司のジャッジに不信感を抱いている可能性が高いです。つまり、部下は上司を信頼していないと言うことです。

もしあなたが部下が動かないのではあれば、もしかしたらあなたの指摘のバランスが悪いのかもしれませんね。

2,More(改善点を伝えて未来を創る)

さあ、ここでは、部下に至らないことがある場合です。これは、放っておいたらいけませんね。

直ちに、改善行動に取り組んでもらわないといけませんね。

ただし、単に「ダメだ!」だけではなく、部下本人が考えて行動できるようにしなければいけません。

■ダメ出し=行動停止。現状打破するために、解決思考と行動を促す。

・何がダメなのか?(問題の共有)
・めざすゴールはどんな状態なのか?(ゴールの確認)
・何をすれば良いのか?(改善行動の内容の共有)

■もしかしたら、部下は現状を問題と認識していないかも知れない!?

現状についての危機意識にギャップがあると、部下は「えっ?何か問題ありますか?」と問題の自覚が無い場合があります。
つまり、上司のあなたと部下の間では、現状についての危機意識にギャップがあるかも知れないのです。

その場合、まずは、上司と部下で、現状についての認識ギャップを埋めることが必要です。

そもそも、「ゴールはどこなのか?」上司と部下の間で、同じ景色を共有する対話をしていない場合が多いです。

■部下をゴールへ導く

ダメ出しは、思考と行動を停止させることです。しかし、ダメ出しだけでは、業務が停滞してしまいます。
Moreは、行動を改善させることです。Moreは、ストップではなくチェンジなのです

■直ちに行動してもらうためには

部下はミスや失敗を自覚していても、何をすれば良いのか?わからない場合は、行動がストップしてしまいます。よって、今すぐ動いてもらうために、部下メンバーへ改善行動を伝えることが上司の仕事です。

改善行動の伝え方は、コーチングでもティーチングでもどちらでも構いません。むしろ、部下メンバーの経験の有無で関わり方を変えるのが効果的です。

部下メンバーが経験がある場合→コーチング的関わり


「今の状況をリカバリーするために、これまでの君の経験を活用すると、どんなことができるかな?」

部下メンバーが経験が無い場合→ティーチング的関わり

「このような状況は君にとってはじめてだと思うから、私の経験からアドバイスしていいかな?」
「君にとって、今この状況は困難だと思うけど、やりきることで自信がつくよ。私が教えるから一緒にやり抜こう。やるべきことを指示するから頼むね」

3,Question(問いかけて、自主性と思考を磨く)

「問いかけ」を行うことで、相手に、考えて考えて考え抜て、自らが答えを出す育成法です。

■部下の問題意識を高める質問

もっと高いレベルで行うためには、どうしたら良いか?
もっと早く効率良く行うためには、どうしたら良いか?
もっと俯瞰して、頭を使って取り組むためには、どうしたら良いか?
もっと周囲を巻き込んで進めるためには、どうしたら力を貸してもらえるか?

実は、上記の問いかけは、前提条件を埋め込んでいます。
それは、(現状よりもっとうまくできるはず)というメッセージです。
単なるだめ出しで停滞させるのではなく、「今よりももっと!」Moreの観点で、問いかけましょう。

潜在意識に肯定的な前提条件を埋め込む『問いかけ』をしよう

問いかけることで、部下の思考力が磨かます。逆に言うと、問いかけせずに、いつも上司が指示命令していると、部下はどんどん指示待ちモードに入ってしまいます。これでは、いつまでたっても上司は手間がかかるばかりで、部下は一人立ちしませんよね。

指示命令は、思考力を奪う

部下に自ら考え動く人材に育ってほしいと思うならば、「問いかけ」を増やしていきましょう。とは言っても、このような懸念を持つ上司もいらっしゃるかもしれませんね。

「部下に問いかけても、的確な意見が返ってくるとは思えない」そう思うことこそが、部下の成長を疑っているということです。

まとめ:実は上司も部下から見られている

上司が部下を疑っていると、部下も上司を疑っています。

上司と部下は合わせ鏡

部下へ問いかけた時に、手応えのある意見を発言するかどうは、上司次第なのです。まずは、上司自身が実践する姿勢を見せることで、部下が動き始めます。

1つだけでも良いので、部下を動かすアプローチ3選の中で試すことで、部下の変化を見てみませんか? 

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