話のうまい人がひそかに実践しているシンプルな方法(抽象・具体・例示)

今、ビジネスパーソンに「説明スキル」が人気です。その理由は、説明スキルを身につけると、組織からの評価が高まり、給料アップや転職などに有利になるからです。さて、今回は、説明のみならず、話のうまい人が密かにおこなっているコツについて、部下育成やリーダーシップの専門家である、河村晴美氏が解説をしています。 話のうまい人は、3つのことを織り交ぜて話しています。その3つとは、抽象・具体・例示です。ただし、話のうまい人=説明がうまいではないと河村晴美氏は説きます。むしろ、話が上手い>説明がうまいという図式です。理由は、いくら説明がわかりやすくても、人は動いてくれない場合が多いからです。説明とは、理性に訴えることであり、理性で人を動かすことは不可能です。そうではなく、人を動かすためには、感情に訴える必要があるのです。 本コラムの解説は、叱りの達人協会(有限会社ハートプロ)叱りの達人河村晴美氏によるものです。河村晴美氏は、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成を指導しています。パワハラ問題など社会の課題の課題解決に向けて、さらに活動を広げている。パワハラの解説、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
同じ内容なのに、印象深く心に刺さる時と、全く印象に残らない時があります。

一体何がちがうのでしょうか?

目次

話がうまい人、下手な人のちがいとは?正解は『構成』

トークで人を惹きつける人がいます。一方で、「この話はきっと人が興味をもってくれるにちがいない!」と意気込んでも、見事にスルーされる人もいます。

さて、何がちがうのでしょうか?

それは、話の構成がちがうのです。

例えば、話題の素材のことを、よくネタと言ったりしますが、素材のネタは同じでも、料理のしかたによって、劇的に変わることだってあるのです。

新鮮さを活かしたり、逆に鮮度をおぎなったりして、グッと美味しくさせることもできます。しかし、料理のしかたによっては、せっかくのネタを活かせずに、美味しくなくなってしまう場合もあります。

話をうまく伝えるためには、『構成』を意識しよう

話がうまいと言われる必須条件は「抽象・具体・例示」

今、ビジネスパーソンに「説明スキル」が人気です。その理由は、説明スキルを身につけると、組織からの評価が高まり、給料アップや転職などに有利になるからです。さて、今回は、説明のみならず、話のうまい人が密かにおこなっているコツについて、部下育成やリーダーシップの専門家である、河村晴美氏が解説をしています。
話のうまい人は、3つのことを織り交ぜて話しています。その3つとは、抽象・具体・例示です。ただし、話のうまい人=説明がうまいではないと河村晴美氏は説きます。むしろ、話が上手い>説明がうまいという図式です。理由は、いくら説明がわかりやすくても、人は動いてくれない場合が多いからです。説明とは、理性に訴えることであり、理性で人を動かすことは不可能です。そうではなく、人を動かすためには、感情に訴える必要があるのです。
本コラムの解説は、叱りの達人協会(有限会社ハートプロ)叱りの達人河村晴美氏によるものです。河村晴美氏は、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成を指導しています。パワハラ問題など社会の課題の課題解決に向けて、さらに活動を広げている。パワハラの解説、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
話がうまい人の抽象・具体・例示の使い分け方法(叱りの達人協会)

話がうまいと言われるために『構成』を意識しようとお伝えしました。その構成要素は、3つです。

話がうまいと言われる構成要素 = 抽象・具体・例示

1つ1つ見ていきましょう。

■抽象

伝えたいメッセージを、シンプルに一言に集約したものです。

「まとめると、こういうことです」という、ワンフレーズです。

このワンフレーズが、バシッと綺麗にハマると、相手からの評価が高まります。

それくらい、話し手の言語化能力が問われるので、難易度が高いです。

逆に、うまく言語化できなかったり、話し手のレベルとメッセージのレベル感が伴わないと、聞き手は「あれ?」と不信感を持ってしまう危険があります。

■具体

聞き手にとって、抽象表現だけでは、なかなか身近に感じることは難しいものです。

そこで、具体的に数字で表現してみたり、事例を用いて伝えます。

例えば、

・数字を活用して伝えるというのは

・数字を活用して伝えるというのは

(事例)部下メンバーに指示を出す場合に
    NG:なるはやで(なるべく早くにやってください)
    OK:30分で仕上げてください。仕上がったら、完了報告を私にしてください

また、

・事例とは
成功事例や失敗事例など、抽象で伝えていることを先行してやってみたケーススタディのことです。

■例示

具体のところで、具体とは数字と事例 と説明しました。すると、「事例と例示って何がちがうのか?」と疑問をもった方もいらっしゃることでしょう。

ということで、あらためて例示についてご説明しますね。例示とは、まさに、例え話です。

例えば、

千原ジュニアさんが、笑いを誘うトークの時に、ちょっと盛りすぎたことを「ふくらまし粉入れすぎたんちゃうか!?」と言って、また笑いを増幅させたりしています。
このように、話を『盛る』というのも、例えているし、『ふくらまし粉』というのも、例えていますね。

では、も一つ例示を上げてみましょう。

(例)
IDeCo(確定給付企業年金)とは何か?
→ イメージで言うと、自分で準備する老後のための貯金箱
                 (引用元:SBI証券)

いかがでしょうか?
例を示す際に、最大効果が見込まれるのは、特に抽象的概念の説明です。概念を伝えるときに、何かに例えることで、相手の頭の中に具体的なイメージを想起してもらう。そのために、例えるのです。

ただし、例示というのは、3つの中で最もセンスが出てしまう、実は気が抜けないために、取扱注意の手法です。

例示は、話し手のセンスが出る

突拍子もない例えを出して笑いをとろうとして狙うと、思わぬ失敗をしてしまうことがあります。

「こんなネタ、すごいだろ!」という感じでドヤ感を出してしまうと、聞き手は引いてしまいますし、あまりにも突拍子ない例示を持ち出すと、聞き手は「???」と頭の中が混乱してしまう危険もあります。

高学歴な上司のジレンマ:部下を動かせないのは『理性』に訴えているから

今、ビジネスパーソンに「説明スキル」が人気です。その理由は、説明スキルを身につけると、組織からの評価が高まり、給料アップや転職などに有利になるからです。さて、今回は、説明のみならず、話のうまい人が密かにおこなっているコツについて、部下育成やリーダーシップの専門家である、河村晴美氏が解説をしています。
話のうまい人は、3つのことを織り交ぜて話しています。その3つとは、抽象・具体・例示です。ただし、話のうまい人=説明がうまいではないと河村晴美氏は説きます。むしろ、話が上手い>説明がうまいという図式です。理由は、いくら説明がわかりやすくても、人は動いてくれない場合が多いからです。説明とは、理性に訴えることであり、理性で人を動かすことは不可能です。そうではなく、人を動かすためには、感情に訴える必要があるのです。
本コラムの解説は、叱りの達人協会(有限会社ハートプロ)叱りの達人河村晴美氏によるものです。河村晴美氏は、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成を指導しています。パワハラ問題など社会の課題の課題解決に向けて、さらに活動を広げている。パワハラの解説、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
話のうまい人は、説明におぼれない(叱りの達人協会 河村晴美)

高学歴な上司ほど、実は「部下メンバーをマネジメントできない」という実態があります。これは、まるで天才バッターであった長嶋茂雄さんが、後輩指導する時に、自分の感覚を他者へ説明する言語化ができないという事象と同じです。

上司が高学歴だと、(言わなくても、これくらいわかるだろう)という、相手への暗黙の相期待値が高いのです。

けれども、現実はそう簡単ではなく、むしろ高学歴な上司は、毎日(こんなはずではなかった…)と、仮説と実際の結果のギャップに打ちひしがれているのではないでしょうか?

天然でやっていることは説明ができない。ゆえに、再現性が不可能

そこで、高学歴な人ほど、自分が勉強してスキルを身につけて、何とか対処しようと自助努力を行います。
もちろん、これは大事なことです。しかし、努力の方向性が間違っているのです。

部下メンバーを動かすために
努力するべきことは「説明スキル」ではない。


人を動かすためには、説明スキルを身につけることだ!と考えるビジネスパーソンは多いです。その証拠に、書店に行くと、ビジネス書コーナーには『説明スキル』に関する書籍が平積みされています。

ただ、とても残念なのですが、いくら説明がわかりやすくても、部下メンバーが動いてくれるかどうかは別問題です。

人は、説明されても、わかりやすい話をしてくれても、何だったら「わかった!」と思っても、行動するかどうかは別問題

というのも、人間は、理性よりも感情で動く動物だからです。禁煙やダイエットをしよう!と思い立って1ヶ月後、継続できている人は何%でしょうか?

そうなんです。強靭な意思を持つ人は本当にわずか。多くの人は「わかっちゃいるけど、やめられない」つまり、理性より感情に引っ張られてしまうのです。

■人間の行動原理の大原則
have to(べきである) < want to (したい!)

高学歴な人は、学生時代から自らを律する力が強いです。これまで、好き放題するのではなく、理性で自分をコントロールしてきたので、他人も同じ思考回路だと思い込んでいます。

しかし、大半の人は、セルフコントロールができていません。「頑張らないといけないのはわかってるけど、今日はサボっちゃえ」と、目の前の快楽や楽な方向へ逃げてしまうのです。

つまり、ここで言いたいのは「人間は理屈よりも感情で動く」ということです。

人間は、理屈よりも感情で動く

相手にわかりやすく伝えるだけでは、人は動きません。だから、いくら説明スキルを磨いても、人を動かすリーダーにはなれないのです。

相手に動いてもらうためには、感情を動かすアプローチが必要です。
その感情に触れるのが、例え話つまり例示なのです。

話の下手な上司は「1on1面談が、取調べになってしまってる」

話のうまい人は、聞き手の反応を見ながら、抽象・具体・例示のトライアングルを回しています。
そして、特にビジネスでは、理性に偏りがちなバランスを、ちょい感情にも体重をかけながら、さじ加減しています。

そういえば、1on1面談がうまい上司は、こんな質問をしています。

部下メンバーの報告を聞いて

「その時、どう思った?」

部下メンバーの行動は、見える化されているので、状況把握できますよね。しかし、その行動をとった判断、意図は、部下メンバー自身の頭の中にしかないので、言語化してもらわないと、他者は理解できないのです。

では、判断理由や意図・目的を聞かない上司は、1on1面談で何を聞いているのでしょうか?

それは、事実を聞いているだけなのです。

これでは、部下メンバーにとっては、まるで警察での尋問、取調べですよね。

問いかけが悪いと、1on1面談が『取調べ尋問』になってしま

話が下手な人は、話を転がしたり、増幅させたりするセンスがないので、問いかけも下手なのです。
一方で、話がうまい人は、話がふくらんでいくセンスを心得ているので、感情を言語化させる問いかけを行うのです。

なぜ、いつも私は話を聞いてもらえないのか?

と悩んでいた方は、1つでも2つでも実践してみてください。言葉は魔法です。

ほんのちょっと変えただけで、人生が変わることだってあるのです。
あなたの人生がどんどん好転していきますように、本コラムがお役に立てたら幸いです。

部下メンバーとの1on1面談が『取調べ尋問』になっているかも?…心当たりのある方は、こちらからチェックしてみてくださいね。

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