【パワハラ防止】ダメ出し指導から敬意へ動かす「リスペクトコーチング」叱りの達人が解説

パワハラを恐れて部下への指導に悩んでいませんか?「リスペクトコーチング」は、相手への温かな敬意と仕事への厳しさを両立させ、チームの可能性をひらく新時代の育成法です。叱りの達人が、心理的安全性を高め自走する組織をつくる対話の技術を解説します。

ギスギスした空気や理不尽なすれ違いを、あたたかな「リスペクト」で解きほぐしていく――。

2021年、Netflixが映画やドラマの制作現場にて、製作に関わる様々な業務を担当するスタッフたちと「リスペクトトレーニングを全社にて導入した」という取り組みが大きな話題となりました。

あれから時が経ち、国内ではハラスメント防止法が施行された現在、多くのリーダーやマネージャーの皆様からこのような切実なお声をいただきます。

「強く言うとハラスメントと言われてしまう…」
「腫れ物に触れるような対応になってしまい、どこまで踏み込んで指導していいか分からない」

誰かを傷つけたいわけではない。
けれど、成果や成長のために大切なことも伝えたい。

仕事に誇りをもち、そして責任感が強いリーダーほど、高い基準を掲げながら、一方で悩みを抱え込む…そんなジレンマに悩んでいるのではないでしょうか。

目次

パワハラと「愛ある指導」の違い――大切にしたいのは「人格への敬意」

仕事に真剣に向き合っていればこそ、「ここは譲れない!」という妥協できない瞬間がありますよね。
それは本来、プロとしてのこだわりであり、素晴らしい価値を生み出す大切な情熱です。

けれど、余裕のなさから周囲の意見を固く閉ざしてしまうと、知らず知らずのうちに周りの人を疲れさせ、悲しいすれ違いを生んでしまうことがあります。

部下に対して「こんなレベルじゃダメだ!」と感情をぶつけたり、マウントをとって言い分を押し通したりする関わり方は、お互いの心を削るだけで、誰も幸せになりません。

ここで少し立ち止まって考えてみたいのです。

「意見を交わし合うこと」そのものは、決して悪いことではありません


正解が一つではない今の時代だからこそ、心地よい対話の中で互いの視点を持ち寄り、より良い形へと磨き上げていくプロセスはとても愛おしく、豊かな時間です。

だからこそ、その対話の中に、相手を蔑んだり人格を否定したりするようなトゲのある言葉は、本当は必要ないはずなのです。

相手の存在そのものに温かな敬意(リスペクト)を向けながら、目指したいゴールに向かって真摯に耳を傾け合う。

「人間としての温かな敬意」と「仕事への誠実な厳しさ」は、優しく両立させることができるのです。

「自分への甘さ」を責めず、そっと光を当てる

「これくらい言っても大丈夫」「相手のためを思って言っているのだから」 そんな風に思って発した言葉が、思いのほか相手の心を傷つけてしまっていた……ということは、誰にでも起こりうることです。

人間には、「自分の言動には無意識に優しくなり、受け取る言葉にはとても敏感になる」という性質があります。
自分では悪気がなくても、受け手にとっては「大切にされていない」と感じてしまうギャップが、どうしても生まれてしまうのです。

「自分は悪くない」と固く閉ざしてしまうのではなく、「人は誰しも自分に甘くなってしまうものだな」と、まずは自分自身を柔らかく受け止めてみませんか。

その上で、自分の発する言葉や振る舞いにそっと温かな光を当て、『今の言葉は、相手へのリスペクトが宿っていたかな?』とやさしく問いかける習慣を持つこと。
それこそが、周囲を照らすしなやかなリーダーシップの始まりです。

『リスペクトコーチング』が育んだ、職場の温かな変化

当協会が大切にしている「リスペクトコーチング」や「リスペクトフィードバック」を育んできた現場では、こんな優しい変化の芽が生まれています。

【事例】システム操作に不慣れな年上社員さんへの一言

ある若手スタッフさんが、パソコンの操作に手間取る年上のスタッフさんへ、ふとトゲのある言葉をかけてしまいました。

❌ ギスギスしてしまいそうな場面

「こんな簡単な操作も覚えられないんですか?大丈夫ですか?」

そのやり取りをそばで見守っていた別のスタッフさんが、責めることなく、こんな風にそっと声を添えました。

「ねぇ、その一言には少〜しリスペクトが足りなかったかもしれないね」

周囲から見守られている安心感があったからこそ、その若手スタッフさんも意固地にならず、「確かにそうだったかもしれません。以後、気をつけます」と素直に笑顔でお詫びをすることができたそうです。

論破は、その場ではスカッとするかもしれません。
でも、確実に心の中にわだかまりが残ってしまいます。

誰かを論破して正すのではなく、「お互いを尊重し合おうね」という共通の想いが組織の根底にあるからこそ、自然と優しく軌道修正し合える風土が育まれていきます。

他者を言い負かすと、時と場所を変えて、次は自分が言い負かされる

受講者さまのお声:自分も相手も尊重する対話へ

■ 50代 管理職(男性)

「これまで『自分の正しさ』に固執し、力で引っ張ろうとしていたことに気づかされました。トレーニングを通して相手の想いに耳を傾ける心地よさを知り、お互いの良さを重なり合わせる柔軟性が芽生えました。ハードモードの肩の力を抜いて、仲間と一緒に最高のかたちを目指せるようになったことが嬉しいです。」

■ 30代 マネージャー職(女性)

「提案を否定されるたびに傷つき、いつの間にか伝えることが怖くなっていました。
そんなとき、河村先生が『相手の存在をまるごと大切にすることと、相手の顔色に合わせる(迎合する)ことは違うのですよ』と優しく教えてくださり、心がすーっと軽くなりました。

自分の意見も相手の存在もどちらも慈しみながら、誠実に言葉を届ける『具体的な対話のスキル』を得られたことは、私の大きな財産です。」

『リスペクトコーチング』の効果4選

リスペクトコーチングのメリット①:「引き出し合い」の会話

相手を論破するのではなく、互いの可能性や想いを優しく引き出し合い、豊かな答えを共に創り出せるようになります

リスペクトコーチングのメリット②:自分を縛る決めつけ」からの解放

「こうあるべき」という固い思い込みから解放され、自分にも相手にも寛容になれます

リスペクトコーチングのメリット③:安心できるフィードバック

お互いを大切に想う信頼があるからこそ、耳の痛い真実も「愛あるフィードバック」として受け取れるようになります。

リスペクトコーチングのメリット④自発性と笑顔あふれるチーム

失敗を恐れて隠すことがなくなり、「こうしてみたらどうでしょうか?」という前向きな提案と笑顔が飛び交うようになります。

「楽なことばかりではないけれど、この仲間と一緒に成長できることが本当に愛おしく楽しい」

――そんな風に、一人ひとりが自ら輝き出すチームへと育っていきます。

パワハラと言われない理由とは? 叱りの達人協会の「愛ある叱り」とは

「相手を尊重するリスペクトと、しっかり伝える指導(叱ること)は、相反するものなのでは?」
そう感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、私たち叱りの達人協会が大切にしている「本物の指導」において、リスペクトコーチングは、意志を尊重し意欲を引き出すコミュニケーションなのです。

リスペクトコーチングとは

意志を尊重し意欲を引き出すコミュニケーション

古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、人を動かす大切な要素として「エトス(信頼・人徳)」「パトス(共感・心の発露)」「ロゴス(論理)」を挙げました。どんなに言葉(ロゴス)が正しくても、そこに互いを慈しむ信頼(エトス)がなければ、相手の心にやさしく染み込んでいくことはありません。

アリストテレスによる、人を動かす3要素
 エトス:信頼・人徳
 パトス:パッション・情熱
 ロゴス:ロジック・論理

相手の存在そのものへ深い敬意(リスペクト)を払い、温かな信頼関係を築いておくこと。
その確固たる土台があるからこそ、時に伝える「愛ある厳しさ」が、相手の可能性をひらく最高の光となって届くのです。

パワハラと言われるのか?それとも、適切な指導と受け取られるのか?
その分かれ目は、相手へ敬意(リスペクト)を示しているかどうか?です。

おわりに:人を育むのは「力」ではなく「あたたかな敬意」

人は誰しも、「自分という存在を大切に扱ってもらえている」と感じられる安心感の中でこそ、持っている芽を大きく伸ばし、花を咲かせることができます。

「〜してはいけない」という罰やルールで縛るのではなく、お互いの尊厳を守りながら、可能性をどこまでもひらいていく技術――

それこそが『リスペクトコーチング』です。
誰もが自分らしく輝き、互いを高め合える温かな組織づくりを、あなたと一緒に広げていけましたら幸いです。

リスペクトコーチングについて、講演研修コンサルティングのお問合せは、こちらからお待ちしております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次