なぜ?目標達成したのに伸び悩むほめ方1選VSさらに伸ばすほめ方5選

ほめると人は育つ。そう思っている人は多いです。しかし、ほめ方を間違うと、伸び悩んでしまうことがあるのです。そのまちがいとは、結果だけをほめることです。実は、結果だけをほめると、失敗を怖がり、チャレンジから遠ざかってしまう危険があります。また、評価者の顔色を伺い、依存心が強くなってしまうことも弊害の1つです。とはいえ「じゃあ、結果以外に、何をほめたらいいの?」という疑問が湧くかたも多いことでしょう。 結果以外のほめるポイントを5つ厳選してお伝えしているのが、こちらのコラムです。 どうして?目標達成したのに伸び悩むほめ方1選・さらに伸ばすほめ方5選 本コラムは、叱りの達人河村晴美氏による解説です。 1. 進歩に対してほめる 2. 失敗から学んだことをほめる 3. チャレンジする姿勢をほめる 4. 役割意識や責任感を発揮してくれた時に褒める 5. 意識を高い基準でもっていることをほめる 実際に活用して成果が上がった企業の実績や事例について河村晴美氏が解説しています。詳しくは叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
目次

結果をほめると危険!?思考停止・依存心の高い人材が育ってしまう

部下育成や子育てする際に、上司や保護者は、つい相手(部下や我が子)に「期待している」って言ってしまいませんか?実は、この「期待」という言葉は相手を呪縛するワードかもしれないのです。従順な人ほど、尊敬する上司や愛する両親のために「期待に応えよう!」と頑張ります。それがたとえ、自分の意思や気持ちに反することであっても、頑張ってしまうのです。実はこの時、自分自身の潜在意識期では(自分の意思表明はしないほうがいいんだ。自分の考えはもってはいけないんだ)と自分をないがしろにして自分を否定してしまっているのです。それは部下や子ども本人は気づいていないし、上司や親も、相手を追い詰めているなんて意図していないことです。このように「期待」という言葉1つでも、自分を制限させたりするケースがあるのです。本コラム『どうして?目標達成したのに伸び悩むほめ方1選・さらに伸ばすほめ方5選』の解説は、叱りの達人河村晴美氏によるものです。詳しくは叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
自信をうばう?自己肯定感を下げて潜在意識にすり込まれる危険ワードby叱りの達人協会河村晴美

ビジネスにおいて、目標達成することは大事です。

しかし、成果を上げた時だけ、結果を出した時だけほめてしまうと、部下メンバーは上司の顔色を伺って動く、思考停止かつ依存心が強い人材に育ってしまいます。

NGなほめ方①
目標を達成してえらいぞ

実は、この言葉には大事なことが抜けています。それは、目的が抜け漏れているのです。

何のために、目標を達成させる必要があったのか?
誰のために、目標達成するまで、努力してやり抜いてきたのか?

目標の先にある、目的を完遂させる原動力こそが、部下メンバーの価値観です。上司や指導者は、部下メンバーの原動力にリスペクトすることがで部下メンバーの自己肯定感、自尊心を育てるのです。

自己肯定感、自尊心が育っている人は、たとえ失敗やミスをしてもへこたれません。
なぜならば、「失敗しても大丈夫。私はいつでも、何度でも立ち上がれる」というセルフイメージをもっています。

だから、チャレンジが怖くないのです。失敗しても、自尊心は傷つかないのです。

ほめる時の注意点①
自己重要感・自尊心を高めよう

つまり、自信が揺らがないのです。

NGなほめ方
よくがんばった。
これからも期待に応えてくれ

このセリフも、よく耳にしますよね。むしろ、上司や指導者が部下やメンバーを労う気持ちを感じます。
しかし、人によっては「期待」という言葉がプレッシャーに感じることもあるのです。

『期待』は呪縛ワード

『期待』というのは、上司や指導者の勝手な思いです。つ・ま・り、部下メンバーの意志とは無関係です。

相手への期待が、一方的な押し付けになっている場合、相手のエネルギーが高い場合は、しっかり反発反抗してくれます。しかし、相手が上司や指導者へきづかいしたり、自分の考えを発することを遠慮してしまうタイプですと、自分の意志を引っ込めて、相手の意思を優先してしまいます。

自己の意思を押し留めて、相手に従う。これが、依存心の芽生えであり、自分で考えることを放棄する『思考停止』の始まりなのです。

期待することが悪いのではありません。

あなたが相手に期待するのは、あなたの自由です。
ただし、相手にも意志があります。

「相手が期待通りに育ってくれるかどうかはわからない」と冷静に見ながら、期待するのであれば、たとえ期待はずれになっても、恨みっこ無しですよね。

期待するのは、あなたの自由
期待をはずすのは、相手の自由

自主自立行動ができる人材に育てるためのほめるポイント5選

「自ら進んで動く人材に育ってほしい」

多くの経営者、上司、リーダー、指導者は、このように願っていることでしょう。自立した人材、その集団として自律型組織にしたいと願うならば、ほめるポイントを、結果を出した時以外にも行う必要があります。
自主自立行動ができる人材に育てるためのほめ方について、結果以外にほめるポイントを5つ挙げます。

1. 進歩に対してほめる


成長の目標を共有し、部下メンバーに成長の目標を共有し、それに向けて進歩した際には積極的にほめましょう。積極的に学ぼうとする姿勢に対してほめることで、本人の自信を高め、より良い成果を生み出すことができます。

声かけの事例
「このプロジェクトで、あなたの成長を感じました。最初は自信がなかったように感じましたが、今ではリーダーシップを発揮していて、素晴らしい仕事をしてくれていると感じます。」

2. 失敗から学んだことをほめる

すべての経験が価値ある学びです。
失敗を含めて、過去の経験から何を学んだかに注目しましょう。過去の失敗から学んだことに対してほめることで、本人自らの過ちから目をそらさずに受け止め、成長することができます。

声かけの事例
「この前のプロジェクトは失敗に終わってしまいましたが、それを反省し、改善策を見つけ出した姿勢は素晴らしかったです。その結果、今回のプロジェクトでは、劇的に進展がありましたね。」

3. チャレンジする姿勢をほめる

チャレンジする姿勢に対してほめましょう。 新しいアイデアを出したり、チャレンジする姿勢は、成長につながる重要な要素です。彼らの行動が加速するように、あたたかく見守る気持ちで後方支援する!姿勢を示して、積極的にほめましょう。
そうすれば、部下メンバーは自信をもち、新しいことを怖がらずにチャレンジを楽しんで積極的に取り組みはじめます。

声かけの事例
「この提案は本当に素晴らしいですね。新しくアプローチする姿勢そのものに価値があると感じます。だからこそ、他のチームメンバーにも良い影響を与えていますね。あなたのようなチャレンジする姿勢が、チームの成果に大きく貢献していることを感謝しています。」

4. 役割意識や責任感を発揮してくれた時に褒める

部下やメンバーが責任感やリーダーシップを発揮した際には、その姿勢に対して積極的にほめましょう。責任感やリーダーシップを発揮することで、本人は組織の中での自分の立場を自覚し、仲間から受け入れられている存在価値を実感します。周囲とのポジティブな関わりによって自信をもち、チームのメンバーからの信頼を得ることもできます。

声かけの事例
「このプロジェクトでのあなたのリーダーシップは本当に素晴らしかったです。チームメンバーからの信頼も得て、プロジェクトを成功に導くことができました。あなたがリーダーであるこのチームに一緒にいられるいることを誇りに思っています。」

5. 意識を高い基準でもっていることをほめる

瞬間的なテンションに躍ることなく、一喜一憂せずに自分を磨き続けている姿勢について、積極的にほめましょう。この姿勢をもっている人の周囲への影響力はとても強いです。この人のやり方あり方つまり存在自体が、チームやプロジェクトの仕事の精度、品質、進め方などの基準を引き上げてくれます。

声かけの事例
「あなたの取り組みがメンバー全員の意識に、高い基準を示してくれていると感じています。そして、あなたの成長スピードが加速することに比例して、メンバーたちも感化されていると見ています。こうして、周囲へ良い影響を発信してくれて、本当にありがとう。きっとメンバーたちも、あなたと一緒に働けることを喜び、誇りに感じていると思っています。もちろん私もです。」

今まで、「結果を出した時しかほめることがない」と思っていた方へ。ほめるポイントは、たくさんありますね。
感謝やねぎらい、うれしい気持ちの共有など、ぜひ、あなたの組織で上記の会話が飛び交うことを願っております。

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