優れたリーダーは『説明スキル』におぼれない(人を動かす2つポイント)

【人を動かすリーダーは『説明スキル』におぼれない】多くの人の誤解。『説明スキル』を磨けば、人は動いてくれると思ってる。けど、現実はそう甘くない。人を動かす達人は『実現後イメージ』を伝える。例えば「これをすれば〜なります」。まずはゴールを描く。その後に方法手段を『説明』するのが鉄則です。 解説は、叱りの達人協会(有限会社ハートプロ)河村晴美氏による。職場のコミュニケーション、部下育成、パワハラ問題などの講演研修、コンサルティングのご相談は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
目次

人を動かすリーダーは、目の前の現実から逃げない

多くのビジネスパーソンが誤解しています。優秀なビジネスパーソほど(そんなはずはない!)と思い込んでいることがあります。

それは「わかりやすい説明さえすれば、人は動いてくれるにちがいない」という勘違いです。

人間は、わかりやすい説明を聞いても動かない

なぜ、あなたの指示は後回しにされるのか

人は、どんなにわかりやすく説明されても動かないことがあります。

(今の私には必要無い)
(面倒だなあ…)
(難しそうだな)
(それ苦手なんだよな)
(私には関係ないよ)

少しでも、上記のように相手が感じてしまったら、行動の優先順位から落ちていきます。相手にとっての優先順位が下がってしまうということは、あなたの指示や依頼は、後回しにされてしまうのです。

悲しい現実ですが、あなたがどんなに説明スキルを磨いても、あなたが思う通りに相手が動いていてくれるかどうかは、わからないということです。

いくら『説明スキル』を磨いても、人を動かすことはできない

『説明』よりも、伝えるべき事は『実現イメージ』&『パーパス(目的)』

人を動かす達人が意識しているのは、わかりやすい説明ではありません。

人を動かす達人が意図して伝えていることは、2つです。
それは、『実現後イメージ』と『目的(パーパス)』です。

人を動かすリーダーが必ず伝えていること
①目的(パーパス)
②実現後イメージ

人を動かすリーダーが必ず伝えていること:①目的(パーパス)

人は、何をするのか?(指示)や、どのようにやるのか?(方法手段)の説明をされても、動きません。
それよりも、「なぜ、それをやる必要があるのか?」目的や意義、意味づけが腹落ちした時に、心に火がつきます。

理屈ではわかるけど、なんかイヤ…

正論を述べられても、気がのらないことってありますよね。
試験勉強、禁煙、ダイエット、運動…など、やり方は頭ではわかっている。けれども、本心は拒絶している…。

このような時こそ、自発的に動くために、「なぜ、それを行う必要があるのか?」ここを、部下メンバーのみならず、上司自身も腹落ちさせる必要があるのです。

優れたリーダーは、どうやって周囲を巻き込み、成果を出しているのか?
TEDで上位の再生回数を誇る、サイモンシネックの「優れたリーダ〜はどうやって行動するか」で語られています。

目的(パーパス)が、本気にスイッチを入れる

目的(パーパス)が、人の心に火をつけるのです。

なぜ、この商品(サービス)を扱っているのか?
なぜ、創業者は、この仕事を創業したのか?
なぜ、自分はこの会社に所属し、この仕事をしているのか?
この時代に、我が社が世の中から求められていることは何か?

部下メンバーへ、目的を言語化し、伝える。これがリーダーの役割です。

人を動かすリーダーが必ず伝えていること:②実現後イメージ

人を動かす方法として、上司がやりやすいのは、指示命令を出すことです。しかし、それだけで部下メンバーは動くとは限りません。むしろ、優秀な部下メンバーほど「あれをやれ!」「言われたことだけをやればいいんだ!」だけでは動かないものです。

人は、指示命令だけでは動かない

一方で、優れたリーダーは、まず最初に、実現したイメージを伝えています。(あんな風になりたい)と気持ちを鼓舞させます。ありありと映像が思い浮かび、体感を感じられるように、五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)を刺激するように伝えます。
例えば「これをすれば~なります」。という感じです。

そして、実現した後に広がる世界、波及効果も言葉で伝えています。
例えば「あなたが実現した時には、こんな波及効果も及ぼすことができるんだよ」。

人は、実現後のイメージを伝えると自ら進んで動き始める
・相手を主人公にして、実現した状況をありありとイメージできるよう伝える
・実現したことの波及効果を、相手の予想を超えるスケールで伝える


このように、実現したイメージを描くことができれば、部下メンバーは(あのゴールを実現させたい!)と動き始めます。

鮮明にイメージしてもらうためには、ストーリーを語ることです。
このように、リーダーは部下メンバーへ、ゴール達成への道筋と実現後のイメージをありありと想像できるように、ストーリーを語りましょう。

まとめ


いかがでしたか?人を動かすことは容易ではありませんよね。
だからこそ、まずは、リーダーとして、自分の伝え方のスキルと部下メンバーへの関わり方(あり方)を磨く必要があるのです。ぜひ、やってみてくださいね。

言葉が世界を作るのです。これからも、言葉を磨いていきましょう。

言葉が世界を作る

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