【年上部下の叱り方】「定年までの花道を作る」寄り添いながらプライドをくすぐること

「私は平成生まれの30代ですが、年上の部下がいます。  彼は、定年まで逃げ切りモードで、新しい仕事や役割には消極的です。 つまり、動いてくれないんです。 お給料はそれなりにもらっているからこそ、私の若い部下たちは不満に感じています。 私もどうしたものかと悩んでいるのですが、何かアドバイスいただけないでしょうか?」

目次

もうすぐ定年退職する年上の部下を叱るコツとは?

相談者は、ご自身もあまり叱られた経験がないとのことでした。 なので、部下まして年上の人を叱ることに不慣れで戸惑ってしまうとのことでした。 そこでお伝えしたポイントは以下です。

✅年上部下を叱るコツ(心構え編)

敬意を表すること
すべてと言っていいほどに、これに尽きます。 相手のプライドや自尊心を傷つける代償は、破壊的に大きいです。 だからこそ、気づかいは大切です。 これを根本において、具体的な実行として、言葉選び、態度、行動を一貫させましょう。

✅年上部下を叱る方法(言葉、態度、行動編)

1.個別
2.充実感
3.花道
1つずつ解説します。

1.個別

年上部下への注意指摘や行動を改善して欲しいことを伝えるときは、若いメンバー達がいる前はやめましょう。 個別に話ができる場所で行うことが良いです。 なぜならば、年上部下がプライドを傷つけられたと感じた場合、なお一層かたくなになる懸念があるからです。 「あなた(年下部下)が言っていることは正しいけれど、納得したくない」と心を閉ざしてしまう可能性が高いからです。

2.充実感

年上部下のこれまでの仕事やキャリアなどで、どんな仕事にやりがいを感じたのか?一番自分ががんばったことなどを聞いてみましょう。 年上部下との1on1ミーティングなどで聞くのが良い方法です。 「今までで、一番力を入れた仕事は何でしたか?」 「おもしろかった仕事、やりがいや充実感があった仕事は何ですか?」 「なぜ、その仕事がおもしろいと感じたのでしょうか?」 年上部下が今まで見せなかった一面を見せてくれることでしょう。 がんばっていた自分に誇りを感じない人はいません。 これまでがんばってきた自分に、興味や関心を寄せるあなた(年下上司)に敵意を感じる人はいないはずです。 こうして、徐々にお互いに心を開いていくことで親近感がわいてきます。

3.花道

2をふまえて、一番大事なハイライトが「花道をつくる」ことです。 「◯◯さんが、定年退職するまでに、残しておきたいことは何でしょうか?」 もしも、年上部下が「何も無い」と仰ったら、あなたはひるんでしまうかもしれません。 しかし、安心して下さい。 そのときは、もう一度相手の名前を呼びかけて問い直すのです。 「◯◯さんが、定年退職するまでに、残しておきたいことは何でしょうか? きっと何かあるはずです」 年上部下が答えないのは、無いのではなく、いきなり質問されたので、考えが思い浮かばないだけなのです。 なので、この場で即答されなくてもいいんです。 「日をあらためて聞かせてください」 と言い、一旦はon1は終了。後日、あらためて考えを聞く場を設ければ良いのです。 そのほうが、本人も自分でいろいろ考えることができるので、時間の使い方も生産的ですね。

年上部下が「会社に残したいもの」は何か

年上部下が「会社に残したいもの」が無いという答えは、無いはずです。 と言うのも、もしも「無い」と答えてしまったら、今現在雇用されている必然性と矛盾してしまいます。 何よりも、人間は自分を無価値だと思われたくないです。 自分の存在を尊いものとして認識してほしい。 なので、この「定年までに残したいことは?」アプローチは、人間の尊厳を高めるアプローチなので、とても有効なのです。 定年までの花道をつくる 年下上司として、年上部下の花道をつくるイメージで、年上部下をどんどん動かして、存在価値を高めるお手伝いをしましょう。

人が動く原動力

上司の仕事は、いかに部下を動かすか?です。 人が動くのは、外的動機づけよりも、内的動機づけが強力です。 「あれをやれ!」「これをしろ!」と細かく指示命令されることは、指示待ち人間をふやすだけです。 何よりも、部下が手離れしないために、上司がいつまでたっても楽になりません。 人間が一番満足し充実感を感じるのは、自分で決めて動くことです。 自主自立自走する人材に育てるためは、本人の能力を尊重し活躍できる場を作ることです。
手抜きは、自分へのうらぎり行為

妥協は、自分を偽る行為
✅年下上司が、年上部下を叱るコツ (土台)相手の尊厳を重んじことです。 (構造)定年最後までやりきっていただく花道づくりをサポートすることです。 あなたも、年上部下に最後までしっかり働いてもらうために、花道をつくるアプローチを人選してみませんか? 叱りの達人 パワハラ対策専門家 河村 晴美

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