なぜ、人間は動物より進化していないのか?

目次

動物にも相手への仁義がある?

これまでも、ゴリラやイルカには高い知能が発達していることは知られていました。 今回の番組では、さらに最新の調査から他の動物についても調査結果が披露されています。 その事例として、例えば、犬同士が遊ぶときの相手への作法、心構えなどがあるのです。 じゃれ合う、喧嘩するは、異なる関わり方です。 じゃれ合うのは「仲良くしよう!」その挨拶をして、相手OK!サインを送り返してくれたら、じゃれ合うということです。 勢い余って相手を噛んでしまったら? これも「ごめんなさい」のサインを送るんです。 これって、すごい!と思いませんか? 犬同士も、コミュニケーションをとり、相手へ気遣いしているんですよね。 ちなみに、「仲良くして」犬特有のサインは、頭を低くする姿勢。 威嚇とは全く異なる体の使い方です。 人間も挨拶する時は、頭を下げますので、本質的な共通点があるのかなと思いました。

なぜ、動物も人間も遊ぶのか?

番組の中では、チンパンジーの生態観察の様子も撮影されていました。 オスとメスの遊び方は、異なっていました。 オス同士は、力比べ。強くなるためにお互いにトレーニングしているのです。 メスは? 生後6ヶ月しか経ってないけれど、赤ちゃんチンパンジーを抱っこしたりケアしています。 いわゆる「お母さんごっこ」です。 積極的に「お母さん」をしていたメスが、将来良いお母さんになると専門家が語っていました。 また、他の動物の例でも、ハイエナの集団行動やチャクマヒヒの例もありました。 ✅遊びを通して得られること
・仲間との関わり
・将来のシミュレーション
つまり、遊びとは「種の生存戦略」として必須なのです。 遊びは、生き残りをかけた絶対必要な活動なのです。
遊びは、生き残るための生存戦略

本当は怖い「遊び」について

一方で、人間にとっての遊びは、どんな価値をもたらしているでしょうか? 2021年7月11日現在、コロナ禍で政府より東京などでは4回目の緊急事態宣言も出されました。 外出を控えるなど、生活も仕事も制限される生活が続いています。 東京オリンピックも、一部の競技を除き1都3県で無観客観戦に決まりました。 「以前と違って・・・」 「前は、こうだったのに・・・」 「前までできていたことが、できなくなってしまった」 色々な制約で、不自由を感じたり、ストレスを感じている人は多いです。 確かに(なんだかなあ)と思うことはあります。 コロナ以前より、楽しむことや遊ぶことが制限されていると感じる人は多いです。 しかし、それは本当でしょうか? 動物の世界では、遊びとは生き残るための必死の策です。 どこか特定の場所、道具、ましてお金をかけることが、遊びではありません。 「特定のものが無くては遊べない」 「あそこへ行けなければ、楽しめない」 と考えるのは、本末転倒です。 それは、思考が退化してしまっているのです。 本来、遊びとは知的好奇心の探求です。 動物たちは、遊びで思考を進化させています。 遊びたいから、仲間へ、枝でツンツンとちょっかいをかけてコミュニケーションをとっています。 人間が「ゲームが無い」「おもちゃが無い」「スマホを持たせてもらってない」 だから、友達と遊べないというのは、解決策を考えることを放棄して、思考停止しているのです。

制約条件が「遊び心」をくすぐる

制約条件=行動制限 ではないのです。
制約条件が行動制限ではない
制約条件が厳しくなったからと言って、行動が制限されると解釈するのは、偏った解釈です。 それは、物事を一面でしか見ていないのです。
ものごとは、いつでも表裏一体
制約条件が厳しくなったことで、別の道、解決策を見つけることが創造力です。 考えてみれば、仕事はいつだって制約条件のもとで行っています。 ・予算という制約 ・人員という制約 ・時間という制約 ・社会環境という制約   など ビジネスにおいて「自分の思うように、好きに、自由に」という無制限は無いのです。 私たちは、いつだって、制約条件のもとで最大限のパフォーマンス、成果を発揮することが求められているのです。 むしろ、それを創意工夫といいます。

まとめ:動物の進化、人間の退化

どんな種にも、生き残り戦略がDNAに刻まれています。 ある動物は、孤立より集団生活の方が生き残れると判断しました。 そこで、生き残るために、食料調達の方法を遊びを通して、子どもたちへ教えてました。 また、集団で行動するために、ヒエラルキー(上下関係)で、役割分担を作りました。 高い知能を有することで、生き残る確率を高めました。 人間も同じです。 知能を磨くことは、遊びを通じて磨くことができます。 しかし、そうではない一面も生まれました。 あまりに便利でラクなので、自分の知能を使わなくても良くなってしまった・・・。 そうなって逆に思考が退化して、自分の頭で考えることができなくなってしまった。 するとどうなるのでしょうか? 人間全体が退化するのではありません。 こんな世の中ですが、一部はしれっと進化し続けています。 気づかない人は、知らないうちに、まっしぐらで退化へ落ちていきます。
進化している人は、遊びの道具を提供している側です。
退化している人は、遊びを享受している人です。
知的動物である人間における進化とは、思考力そのものです。 便利な世の中だからこそ、自分の頭で考えることを放棄すると、あとの代償は大きいです。 二極化とは、思考を磨くかどうかにかかっています。 上司とか部下とか関係ありません。 自分の頭をよくすることに、もっと敏感になってみませんか? 自分のビジネスを構築する 叱りの達人 河村晴美]]>

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