【完全保存版】部下がやる気を失う“NGワード”8選

【完全保存版】部下がやる気を失う“NGワード”8選 ~心理学と脳科学でひも解く、信頼を壊す言葉、育てる言葉~
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部下がやる気を失う“NGワード”8選
~心理学と脳科学でひも解く、信頼を壊す言葉、育てる言葉~


こんにちは、叱りの達人 河村晴美です。

「言葉一つでやる気が変わる」。これは単なる精神論ではありません。
心理学と脳科学の研究でも明らかになっている、事実です。

本日は「つい言ってしまう」けれど、実は部下のモチベーションと信頼を奪っている危険ワード8選と、その“言い換え”を徹底解説します。

そもそも、なぜNGなのか?について、詳しい解説を科学的根拠を交えてご紹介しますね。


NG①:「で、結局なにが言いたいの?」

NGの理由(脳科学理論より)

脳は、安心や共感がないと、扁桃体が活性化(警戒モード)になり、論理思考を担う前頭前野が動き出さないんです。
この一言で、「バカにされた」という恥や恐怖が脳を支配し、話すこと自体をやめてしまうリスクもあるのです。

言い換え例

「なるほど、今の話を整理するとこうかな?教えてくれてありがとう」

▶上司が一緒に言語化するサポートを行うことで、部下の“考える力”と“伝える力”を育てられます。


NG②:「前にも言ったよね?」

NGの理由(記憶心理学)

「責める口調」で情報を伝えると、感情が先に記憶され、内容が入ってきません。
“責められた記憶”だけが強化され、学びが逆効果に。

言い換え例:

「以前の話、一緒に復習してみよう。どこが難しかったか教えて」

▶脳は“協力的な姿勢”に安心し、学び直しがスムーズに進みます。


NG③:「なんでそんなこともできないの?」

NGの理由(セルフ・エフィカシー理論)

バンデューラ博士の理論によると、自己効力感(セルフ・エフィカシー)が低下すると、人は「やろう」と思う意欲すら湧きません。
この一言は、まさに自己効力感を破壊する最悪のワードなのです。

言い換え例

「何が引っかかったのか、一緒に考えてみよう」

▶課題を具体化して共有することで、対処可能なものに変わり、前向きな行動へとつながります。


NG④:「やる気あるの?」

NGの理由(モチベーション理論)

デシ&ライアンの自己決定理論では、「自律性」「有能感」「関係性」がモチベーションの源泉と提唱しています。
この一言は“疑い”や“拒絶”と受け取られ、「関係性」が傷つくため、やる気を下げてしまうのです。

言い換え例

「最近どう?疲れてない?話せることがあれば教えてね」

▶“気にかけてくれている”と感じさせるだけで、自律的なやる気が戻ってきます。


NG⑤:「それ、常識でしょ?」

NGの理由(文化心理学)

“常識”は属してきた文化や時代、経験値によって違うもの。
この言葉は、相手の背景や価値観を否定する言葉として働き、信頼関係にヒビが入ります。

言い換え例

「うちの組織(チーム)は、こういう判断を大事にしてるよ」

▶“共通認識”として伝えることで、文化を育てるコミュニケーションになります。


NG⑥:「他の人はできてるよ?」

NGの理由(社会的比較理論)

他人との比較は、短期的に焦りを生む一方で、自己肯定感を著しく低下させます。
劣等感から逃げようとする心理が働き、「挑戦しない部下」になってしまう危険性もはらんでいます。

言い換え例

「あなたの強みはここ。一緒にこの部分を伸ばしていこう」

▶“比較”ではなく“個性”にフォーカスすることで、自信とモチベーションが生まれます。


NG⑦:「前はこうやってたけどね」

NGの理由(脳の報酬系)

脳は「新しいことに挑戦する」時に報酬ホルモン(ドーパミン)を分泌します。
古いやり方の押しつけは、そのドーパミンの流れを止め、創造性を抑制します。

言い換え例

「以前はこうしてたけど、今回のやり方もおもしろいね。どう活かせるかな?」

▶“過去と今をつなぐ”ことで、不明確な時代を生き抜く今だからこそ、変化を楽しむ思考が育ちます。


NG⑧:「とにかくやってみて」

NGの理由(脳の不安回避機能)

不確実性が高いと、脳は不安を感じ、行動を抑制する傾向があります(リスク回避脳)。
「とにかく」は具体性がなく、不安が排除できていません。
これは、脳にとっては“危険信号”であり、単に追い詰めているだけなのです。

言い換え例

「まずはここから試してみよう。困ったらすぐ相談して」

▶安心感が脳のブレーキを外し、チャレンジへ向かわせます。


まとめ

言葉が変われば、関係が変わる。
関係が変われば、成果が変わる。

上司の一言は、部下の未来を決めることもあります。
だからこそ、感情や感覚に任せるのではなく、脳と心に沿った言葉を選ぶことが、信頼されるリーダーへの第一歩です。


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