おもしろいほどカンタンに相手を動かす【今すぐカンタンにできる5つの交渉術】

ビジネスで成果を上げる人が必ず持っている交渉力について、叱りの達人協会河村晴美による解説。誰でもすぐに身につけて結果が出る方法を厳選して5つに絞って解説しています。詳しくは、叱りの達人公式サイトhttps://shikarinotatsujin.com/に解説が掲載されています。
ビジネスは、時にハードな場面に直面することがあります。真剣に仕事に臨んでいる人ほどそういった場面に遭遇することがあります。

目の前の状況を打開するために、より良い方向へ進めていくためにはどうしたら良いのか?
最適解は何か?
関係者みんなにとって、最大公約数の快適を満たすためにはどうしたら良いか?

さまざまな制約条件の中でのベストアンサーを導くために必須のスキルがあります。それが「交渉力」です。

目次

交渉力がないと、他者へ貢献できず自分も人生が楽しくない

人生を豊かに幸せに送っている人がいます。一方で、いつも誰かに振り回されて、思い通りにいかずストレスをためている人もいます。
人生を豊かに幸せに送っている人は、実は一人勝ちしているのではなく、大切な人たちと幸せを分かち合っています。
一方で、いつも誰かに振り回されている人は、やらさら感が強いです。なので、どうしても他罰、他責傾向があります。また、被害者意識もあったりします。

確かに、変えることができない外部環境もありまあす。例えば、国籍、性別などです。しかし、変えることができることもたくさんあります。例えば、時間の使い方、お金の使い方、住む場所、友人、環境、職場、生き方、ポリシー、思考、言葉など。自分の意志次第で、変えることができることはたくさんあるのです。

人生を変えるために役立つスキル、それが「交渉力」です。「交渉力」というと、なんだか相手を論破するようなイメージをもつかもしれません。しかし交渉力を身につけて実行すると、論破や喧嘩ではなく、むしろ相手と深く理解できるようになります。というのも、交渉がうまくいくためには、相手の利害や主張の背景を分析が必須なので、相手の動機が理解できるようになるからです。相手の立場を理解し、自分の立場も理解してもらえるように伝えていく。つまり、相互理解が深まっていくのです。これって、仲良くなるということですよね。

交渉力を身につけるためには、相手の利害、主張の背景、動機の分解が必須

交渉力がないと損をする

交渉力が必要なシーンは、営業など社外とのやりとりだけではありません。部下を動かすことだけに限らず、交渉力があれば上司を動かすこともできるのです。

例えば
・社内で始まる新しいプロジェクトにメンバーとして加わる
・今の仕事よりも待遇が良くて、やりたい仕事に転職できる
・今までクライアントに値引きされていたけれど、これからは納得できる価格で取引をしてもらう
・来週水曜日は仕事帰りに友人と映画に行きたいので、急な残業の要請をされないようにする
・取引先から理不尽な要求をされることがなくなる

まだまだあります。ぜひ、ご自身の立場に変えて考えてみてください。

相手を動かす交渉力5選

それでは、相手を動かす交渉力について、具体的に5つ挙げました。

相手を動かす交渉力5選
1.相手へ質問
2.小さな約束
3.利益と損の差
4.説得より納得
5.反対意見への準備

1つ1つ一緒に学んでいきましょう。

1.相手へ質問

相手へ質問すると、相手が返答するわけですが、実は質問は相手に共感するということではないのです。カウンセリングでは共感が大事です。しかし、ビジネスではちょっと事情がちがうのです。

「共感」ではなく、相手の主張の背景、本心を「理解」し、相手が嫌がること、デメリットを「類推」するために聴くのです。相手に状況を語らせることは、4の納得のプロセスにも必須です。

相手の主張を聞いたからと言って、自分が流されてはいけません。

2.小さな約束

心理学で、フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理)というのがあります。

小さな約束で合意をとり、次は少し大きな約束をしていき、だんだん大きな約束を依頼していく。相手に合意した前例があるので、次もOKを出してもらえる確率が上がります。というのも、人間は「自分の判断はまちがっていない。正しいのだ」と思いたいので、一貫性を貫く意志が働くからです。

3.利益と損の差

利益といっても、未だ手にしていない利益なので、なかなかイメージできないことがあります。

一方で、損をするのはイヤだと思うものです。人は、利益と損の差が2.6倍になると、人間はOKを出します。

意外かもしれませんが、人は口では「幸せになりたい」「健康になりたい」「成功したい」と言いますが、実はなかなか行動に移すことはしないのです。それよりも、「不幸になりたくない」「病気にはなりたくない」「友人や周囲に遅れをとることにはなりたくない」のほうが切迫感を感じるので、スピードも高まり、結果的に行動量も増えるのです。

4.説得より納得

人は、説得しても、動かない時は動かないものです。一方で、納得すると、自ら進んで動くように変わります。

5.反対意見への準備

反対者のロジックを聞くのは、納得してもらうための必須の道のりです。よって、反対意見ほど、じっくり耳を傾けることで結果的に、反論への対応策を深掘りして、さらに先回りして考えることができます。反対意見を避けるのではなく、骨太のロジックを構築するためにも、反対意見を排除するのはもったいないことですね。

交渉力を身につけるとストレスがなくなる

交渉力とは、論破することではありません。
交渉とは、自分が勝ち、相手を負かせて搾取することではありません。

交渉力とは、自分も相手もそして周囲も含めて、関係者全員が幸せに円満にGOサインが出ることです。

交渉とは、相手も自分もより良い方向への価値創造

大事なことなので、この認識は忘れないようにしましょう。

交渉の達人への道は、相手への理解がスタート

相手の立場がわかれば、どうすれば相手が納得するかがわかります。よって、まずは聞くことがスタートです。

そして、聞く耳を持ち決めたらブレずに、自分が流されてはいけません。聞く耳を持ち、諦めない気持ちが相手を納得させる力になります。

本コラムで提案している交渉力が、あなたの人生を豊かに幸せに切り開いていくことに役立てますと幸いです。

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