【部下育成の疑問解決】上司のためのパワハラと指導のあいまいなデッドラインを解決!3選

「会社やめれば?」 「会社にいなくていいんじゃない?」 「人として、どうかと思うよ」

目次

パワハラと指導の境界線があいまいなために混乱する

上記の言葉だけを切り取ると、確かにパワハラと解釈される可能性は高いです。 しかしながら、上司にも言い分があると思うのです。 ✅上司の言い分
「仕事はスピードだ。

特に営業の仕事は、顧客から求められるスピードに合わせないと受注が取れない。

だから、まず動け!って言ったんです」
その上で、
「部下に、もっとスピードを上げないといけないとハッパかけたんですよ。

確かにパワハラかもしれませんが、じゃあ言っちゃダメなら、まじめに部下育成してパワハラって言われたら、割が合いません」

まじめに部下育成しようとしたのにパワハラと言われるなんて、割りが合いませんよ」
あ〜、上司の気持ちもわかります。 しかし、残念ですが、第三者から見ると、パワハラと誤解されかねないスキもあるのです。 なぜ、まじめに行った部下育成なのに、パワハラと言われてしまうか? 実は、この「まじめ」がキーポイントです。 そもそも、部下育成における「まじめ」とは、どういうことを指しているのでしょうか?

なぜ、まじめに部下育成する上司ほど、割が合わないのか?

パワハラ、セクハラ、モラハラ、アカハラ、ハラハラ・・・ 何でもハラスメントと言われると、上司は「じゃあ、どうすれば良いのか?」と頭を抱えてしまいますよね。 ただ、今回の事例には、上司のありかたとして見逃せない重要な盲点があります。 「まじめ」な部下育成とは、何を指しているのでしょうか? 「まじめ」という言葉の意味や認識に、誤解があったのです。 「会社やめれば?」 「会社にいなくていいんじゃない?」 「人として、どうかと思うよ」 これらの発言は、人格否定に相当します。 もし仮に「まじめ」に部下育成を行うならば、人格否定はしないはずです。 むしろ、部下の人格を尊重して、仕事に焦点を当てて注意指摘をすることが部下育成です。 「まじめ」に部下育成しているのに、パワハラと言われるなんて不合理だ! と感じているならば、定義を変えてみることをお勧めします。 「まじめ」に逃げない。 「まじめ」とは、単に思考停止しているのかもしれない。
真の「まじめ」とは、
・業務遂行の目的
・本質を理解して、
人を活かしながら目標達成させる行動習慣
言葉の定義を変えて、行動を改善すれば、これからはパワハラだ!と誤解されることが減っていくことでしょう。
部下育成とは、人格尊重と注意指摘をセットで行うこと
「まじめ」というフワッとした言葉のイメージに隠れて、思考停止することはやめましょう。 「まじめ」かどうかよりも、部下が動いたかどうかが、これがマネジメントが機能したかどうかの判断基準です。

パワハラと指導で迷わないための部下育成方法3選

それでは、本コラムでは【パワハラと指導のあいまいな境界線の疑問解決3選】をお伝えします。 ✅パワハラと指導で迷わないための部下育成方法
①言語化する

②選択させる

③説明させる

①言語化する

上司が、理由を言語化して部下へ伝えるのです。 意外かもしれませんが、実は上司は部下へ、仕事の内容や指示は伝えていますが、あることは伝えていないことが多いのです。 それが、「目的・理由」です。 今回の事例で言うと、上司は「スピードアップ」は厳しく指示しています。 しかし「なぜ、スピードを上げなければいけないのか?」は部下へ説明していません。 その理由は、パワハラ相談室の担当者へ伝えることで、はじめて言語化されたのです。 ✅上司が部下へ、本当に伝えたかったこと。それが、理由
「顧客の要望に応えることが営業の仕事。そして、信頼されることで取引が継続されるから」
部下へスピードアップをせかせるのは『お客様への満足と安心の提供』だったのです。 このように部下へ伝えていたら、部下の態度も変わったと思いませんか?

②選択させる

上司は、部下に選択させることです。 というのも、いきなり説教が始まると、誰でも戸惑います。 上司の説教が、立たされたままで長時間にわたると、だんだん疲れます。 それは、誰でもイヤなものですよね。 しかし、上司は「部下のために言ってあげている」と良かれと思い、部下思いの善意で行っているのです。 上司は善意なのに、部下は悪意と受け取る この認識のギャップがもったいないのです。 では、この認識をどうやって埋めれば良いのでしょうか? それが、部下の指導されるのがイヤかどうかを、部下に選択させるのです。 ✅部下に選択させる問いかけ
「今回のミスが◯◯さんの成長につなげるために厳しいことを言いますが、伝えていいですか?」
部下の言質をとるということです。 部下がYESと発言したことで、部下に聞く責任が発生しました。 このセットアップが無いために(説教が始まった・・・)となるのです。

③説明させる

上司が部下へ指導した内容をふまえて、部下に上司へポイントを説明してもらうのです。 ②でYESの現地を取りました。 その上で、上司は部下へ仕事の注意、指摘、指示を出します。 すると、多くの場合は上司が部下へ「わかりましたか?」と確認します。 しかし、この確認では甘いのです。 部下に、今伝えたことの要点を発言させるのです。 単なる復唱ではなく、部下の言葉で要点を発言させるのです。 これを行わないために、上司が伝えたことと、部下の理解したことが食い違うために、指示が伝わらないのです。
部下が上司へ、指導されたポイントを説明する
言った言わないのバトルは、水掛け論です。 これは、上司のミスです。 言ったことが伝わったかどうか?の確認の責任は、上司にあるのです。

まとめ:上司には踏み越えてはいけない部下との結界

パワハラと指導の境界線にある結界とは、人格 です。 上司は、セラピストでもカウンセラーでもありません。 わざわざ、自分の責任の範疇を超えてまで、部下の人格に見解を示す必要はないのです。
上司はカウンセラーではない
上司は、部下の人格を扱うことは専門外なのです。 よって、人格に踏み込むことは、越権行為なので、やめましょう。
上司が部下の人格に踏み込むことは、越権行為
上司の仕事は、部下のパフォーマンスを向上させることです。 つまり、成果を上げさせる支援です。 上司の仕事は、部下が成果を上げることに集中できる環境を作ることです。 部下が仕事に集中できないと言うことは、上司の本来の仕事と相反する、矛盾した行為なのです。
部下の仕事のジャマは、上司の本来業務と矛盾している
ただ、多くの上司は、部下の仕事をジャマしたいとは思っていません。 むしろ、良かれと思って行っています。 だからこそ(自分が行なっていることは、正しいのか?)と、上司は自分自身を厳しい目で、冷静に冷徹に批判的思考で見つめないといけないのです。 上に立つ人ほど、自分を冷静に見つめること。 これが、リーダーに必須の思考です。 リーダーとして尊敬されるために、自分を冷徹に見つめる批判的思考を身につけてみませんか? 叱りの達人協会 パワハラ対策専門家 河村晴美]]>

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