営業統括者のための【パワハラにならない営業指導のコツ】

先日、飛び込み営業訪問をしました。30年ぶりです。

飛び込み営業訪問活動は、新卒入社したUsen放送時代そして30年前に研修講師として独立した駆け出し時代以来です。2022年11月の現在、河村晴美が実際に新規開拓訪問を行ったことを会話事例としてご紹介いたします。

目次

営業指導で若手社員へ絶対言ってはいけないセリフ

営業指導で、こんなことを言っていませんか?

■部下メンバーを追い詰めるパワハラNG言葉

「とりあえず、行ってこい!」
「つべこべ言わずに、まずやれ!」
「契約が取れるまで帰ってくるな!」

これらのセリフは部下指導になっていません。上司の言いっぱなしで、部下を放置、放任、放棄してしまっています。実はこのようなセリフを言ってしまうタイプの上司は、若い頃はトップセールスマンだった人が多いです。

なぜかと言うと、自然に営業ができてしまった、いわゆる人の懐に入るのが得意だったり、教えてもらわずに試行錯誤して営業力を身につけたりしてきたからです。自力でスキルを磨いてきたので、(人から教えてもらわなくでも自力でできるようになるのが当たり前)と思っているからです。

確かに、それは立派なことですし、本来は自分で成長してもらいたいですよね。しかし、全員がトップセールスだったら、組織では人材育成をする必要はないのですが、現実はそうはいきません。

よく言われる組織論として「パレートの法則」があります。いわゆる「2・6・2の法則」と言われるものです。優秀と言われる層は、全体の2割、普通レベルは6割、そして、下位層は2という割合が、どんな組織でも当てはまる割合と言われています。

つまり「まず動け!」で、自らが目的や意味づけを行い、最適解で行動できる人は、多くて2割なのです。そして、残り8割には、指導が必要なのです。誤解していけないことは、8割はやる気がないのではありません。教えることで伸びていくポテンシャルを秘めているのです。だから、部下指導が必要ですし、上司の役割は部下マネジメントなのです。

新規開拓の目的はたった1つ

では、部下へ新規開拓で指導する際に、まず最初に伝えるべきことがあります。それは

新規開拓は、営業活動(契約をとる)ではないということです。
新規開拓の目的はたった1つです。


それは

名刺をいただく

これだけです。

突然訪問するのですから、厚かましいことを考えてはいけません。例えば、応接室に通していただくとか、契約を迫るとかほぼ不可能なことを目標設定してしまうと、自信を失うだけです。

営業の新規開拓活動の誤解

新規開拓活動の誤解

・営業活動ととらえてはいけない(契約をとる)
・訪問活動ととらえる(ご挨拶)

大事なことは「次につなげる」ことなのです。よって、部下メンバーへ「契約を取ってこい!」と命令してしまうと、若手社員は萎縮して、自信を失ってしまうのです。

新規開拓の訪問活動の目標3つ

新規開拓の訪問活動で目指すのは、以下3つです。

■新規開拓の訪問活動で行うこと

・立ち話で1分で伝える(長居は無用!)
・会社案内と訪問目的を伝える(ご挨拶だけさせていただきに来ました)
・担当者の名前を聞く(できれば名刺をいただく)

これができれば、立派な目標達成です。名刺ゲットできたら、部下メンバーを思いっきりねぎらってあげましょう!

とある省庁へ新規開拓の訪問活動を行った例

さて、先日、河村晴美が伺ったのは行政機関でした。8省庁(部門)を突撃訪問しました。受付カウンターで人材育成の担当者へおつなぎいただき担当者さまがカウンターへいらしてくださったのですが、どの省庁(部門)でも

???

という反応でした。(笑)そこで、名乗りの冒頭で「1分で帰ります」とお伝えすると、どなたも安心した表情をされていました。こちらも、所要時間1時間で全てを回りたかったので長居は無用です。

けれども、1省庁でテーブルに案内されて15分程度お話をさせていただきました。

「今すぐのお願いする案件はないんですけれど…」

と仰ったので、河村晴美がお伝えしたこと

「その通りだと思っております。本日は、ご挨拶だけと思って参りましたので」とお伝えしました。

で、すかさず
「ちなみに、外部に人財育成などの講演研修とか、発注することはあるのですか?」

と伺ったところ
「外部の方と接するときのためにビジネスマナーの研修は開催したことがあります」

とのこと。その省庁でビジネスマナーが求められていることはとても意外でした。

思いがねないことを教えていただけたのでとても貴重な情報をいただくことができました。やっぱり、現場で試してみるって大事ですね。

部下メンバーを追い詰めて、新規訪問がイヤになったり苦手意識をもったりしないように、具体的に教えることが重要です。そして、「これやってみて!」と楽しんでもらえるように指導しましょう。

営業活動は、自社のすばらしいモノ・サービスを伝える最初の一歩です。若手社員がプレッシャーを感じなためにも、ぜひ、試してみてください。

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