パワハラにならない叱り方のコツ(虫歯になるほめ方 VS 蜂蜜的な叱り方)

甘い言葉というと、一般的には「ほめ言葉」を想像する人が多いことでしょう。そして、ほめることは良いことだと思っている人も多いことでしょう。確かにほめ言葉には、心をとろけさせる魅惑の甘みがあります。あえて3つ挙げると、・心がペシャンコになった時の救世主・エネルギーチャージ・ハートプルな心の交流です。しかし、全てのほめ言葉が良いわけではありません。実はほけることのデメリットがあるのです。それを3つ挙げますと、・依存心の助長・禁断症状・気分の乱高下、です。甘い言葉にも良い悪いがあると解説するのは、叱り方だけで23年間、年間150回の講演研修を行っている、叱り方の専門家 河村晴美氏です。巷でよく言われている、聴き慣れたほめ方叱り方の対比と異なり、「虫歯になるほめ方VS 蜂蜜のような叱り方」について、河村晴美氏のオリジナル理論として語っています。本コラムに掲載されています。 このコラムの解説は、叱りの達人協会(有限会社ハートプロ)叱りの達人河村晴美氏によるものです。河村晴美氏は、経営者の悩みを受け止め、社員と社長と信頼を繋ぐ組織強化、人材育成を指導しています。パワハラ問題など社会の課題の課題解決に向けて、さらに活動を広げている。パワハラの解説、部下育成や職場コミュニケーションの講演研修コンサルティングの情報は、叱りの達人協会公式サイトをご覧ください。https://shikarinotatsujin.com/
甘いお菓子ばかりいる食べているとと、虫歯になってしまいます。さらに、糖尿病になってしまうなど、健康リスクも高まり、甘いものを摂りすぎると、何かと健康被害をもたらす危険があります。

とはいえ、疲れた時は、甘い物をいただくと、疲れが取れたり、心がほぐれたり、親しい人とのお茶タイムや1人時間に、ちょっと嗜む程度であれば、人生を豊かにしてくる、大切な習慣ですよね。

けれども、一方で、甘いお菓子がやめられずに、悩んでいる人も多いです。

なぜ、甘いお菓子がやめられないのか?

これは、単なる精神論ではなく、専門家によると、依存性物質「ドーパミン」の分泌により、血糖値の乱高下により、もっともっと甘い物が食べたくなるスパイラルにはまるのだそうです。

さて、実は、ほめることや叱ることも、この甘お菓子を食べたくなる現象に例えることができます。

甘い言葉は、中毒になる

誰でも、ほめられると嬉しくなります。すると、ある人は「もっと褒められるように、さらにがんばろう!」さらなる高みを目指して、攻めの姿勢でチャレンジする人がいます。

一方で、「新しいことにチャレンジしてミスや失敗したら、もうほめられないかもそれない。そうならないために、新しい挑戦はやめておこう」と、自己保身または守りに入ってしまう人もいます。

実は、後者は、子育て中のお父さんお母さんからよくお悩み相談される内容なのです。

「うちの子が失敗を恐れて、挑戦しないんです。
 ほめて伸ばしているつもりなのですが、どうしてでしょうか…?」

これが、のちのち大人になってから不都合をもたらす、『甘いだけのほめるデメリット』なのです。
体で言うと、虫歯になってしまったり、血糖値が上がってしまう健康被害です。

人材育成の場合は、甘いほめ方の後遺症です。

目次

人材育成において、『甘さは後遺症』が残る

同じ甘い言葉でも、人工甘味料のようなほめ方とは異なり、自然甘味料はちみつ的な叱り方は、相手の心身の負担を減らし、成長をサポートできます。

甘い言葉のデメリット
・依存心の助長
・禁断症状
・気分の乱高下

甘い言葉のメリット
・心がペシャンコになった時の救世主
・心のエネルギーチャージ
・ハートプルな心の交流

〈危険!〉甘いだけのほめ方は、成長を阻む恐れあり

では、甘いだけのほめ方とは、どんなほめ方なのでしょうか?

甘いだけのほめ方:最悪3選
①楽な環境に依存させる
②くれくれ星人を育てる
③禁断症状が出る

1つ1つ一緒に見ていきましょう。

①即効性で依存させる

「厳しいことを言って嫌われたいくない」「パワハラと言われたくない」と思い、知らず知らずのうちに安易に穏便で楽な方向へ行ってしまっていませんか?

管理職が部下と本音でぶつかることを避けてしまい、「とりあえずほめとけば、文句は出ないだろう」と安直にほめてしまうと、部下メンバーは、仕事へのこだわりや厳密さが途端にレベルダウンしてしまいます。

人間誰しも、楽なほうが居心地良いですものね。

■使い方次第では、チャレンジ精神をうばうワード
・さすが!
・すごいね!
・すばらしい!!

確かにこれらのほめ言葉は、相手を鼓舞する言葉です。

けれども、無責任な仕事ぶりや、仕上がり状態が未達だと上司が判断したならば、ゴールに到達していないのですから、上司は妥協してほめてはいけないのです。

厳しいフィードバックをされないことは、ストレスがありません。
のんびり、ぬるま湯に浸かるのは、極楽極楽。もう抜け出せませんね。こんなゆるくて楽な職場は、ほんと極楽です(笑)。

だからこそ、ぬるま湯極楽の会社には、ゆる〜い人材が残るし、熱い環境を渇望する優秀社員は「湯加減が合わない!」といって出ていきます。

つまり、退職するということです。

優秀な若手社員ほど、ホワイトすぎてゆるい職場は満足できずに辞めていく

上司が、部下メンバーを厳しく指導せずに、妥協して、問題をスルーしてしまう。
確かによくない状況だけど、波風立てたくない時に、叱らず・怒らず・嫌われず、穏便にしておきたい。

これは、上司のマネジメント怠慢ですね。仕事の放棄・放置・放任。これ以外の何者でもありません。

②くれくれ星人を育てる

ほめてくれないとやる気がでない…被害者意識を持ちます。すると、上司はますます部下メンバーが依存してくるので、部下が手離れせず、いつまでたっても新しい仕事に着手できません。

③禁断症状が出る

部下メンバーは「もっともっとほめてほしい」と言って、大人のかまってちゃんが増えていきます。

大人のかまってちゃんが組織の過半数になると、もう社長や経営層だけでは症状の進行を止めることはできません。組織は崩壊へまっしぐらです。

なぜなら、自主自立の精神が肚落ちできていない社員が過半数なので、主流派が『依存体質』になってしまったからです。

体に良い甘味料『はちみつ』的な叱り方

即効性のある、甘〜いお菓子は、血糖値を瞬間的に爆上げしてしまいます。その反動で、インシュリンが分泌されて、血糖値の乱高下が起こり、ますます甘いお菓子を摂取したくなる、悪いスパイラルつまり依存体質にはまってしまいます。

一方で、良質な甘い物もあります。それは、血糖値が乱高下せず、甘いだけではなく、地味豊かな自然素材の甘味料です。

それは、蜂蜜です。

蜂蜜の良い点は、なんと言っても、天然自然素材であり、血糖値をゆるやかに変化させるため、体への負担が低いです。そして、慈味豊かなのも魅力ですよね。さらに、実は旨味もあるんです。

この蜂蜜のように、とろ〜り滋味豊かで、相手の成長につながる叱り方ができたらいいなって思いませんか?

『はちみつ』的な糖度の高い叱り方(具体的なセリフつき)

それでは、『はちみつ』的な糖度の高い叱り方とは、一体どんな叱り方でしょうか?

『はちみつ』的な糖度の高い叱り方
①気分を乱高下させない
②滋味豊かな言葉で伝える
③甘いだけではなく、旨みも含む
④固まらないように、人肌の常温をキープする
⑤そのままでも、料理にも使う

それでは、一緒に1つ1つ見ていきましょう。

はちみつ的な叱り方①気分を乱高下させない

気分が一喜一憂すると、自分が疲れます。
まして、他者へ剥き出しの感情で接してしまうと、相手は不愉快に感じたり、不信感をもち、あなたは「自制心ない人」「理性のない人」として信頼を失いかねません。

自分が自分の感情に振り回されないように。相手を振り回してしまって、信頼を落とさないように、セルフコントロールするできるかどうか?は、厳しいビジネス社会ほど求められるスキルです。

エリートほど重んじる『自制心』『理性』を手放さないようにする

はちみつ的な叱り方②滋味豊かな言葉で伝える

「コラ!」「アホか!」「何やってるだ!」など、短く刺々しくて、グサグサ刺すような言葉はNGです。こんな言葉遣いをしていると「パワハラだ!」

と言われかねません。

そうではなく、「どうした?君らしくないよ」「この前はうまくできたのに、今回の仕上がりはちょっと違うよね。何かあった?」

叱り方NGワード
「コラ!」
「アホか!」
「何やってるだ!」

叱り方Goodワード
「どうした?君らしくないよ」
「いつもの調子とちがうね。自分ではどう思う?」
「この前はうまくできたのに、今回の仕上がりはちょっと違うよね。何かあった?」

はちみつ的な叱り方③甘いだけではなく、旨みも含む

ほめるだけではなく、次のステップアップにつながる、成長痛を刺激しましょう。

成長痛を与える叱り方
「ここで満足する君じゃないと思うんだよね」
「もうひと頑張りするとしたら、どこやってみる?」
「未来の自分からアドバイスするとしたら、何?」

はちみつ的な叱り方④固まらないように、人肌の常温をキープする

部下メンバーの心が凍りつくような冷たい言葉はNGです。
せっかくの蜂蜜の旨みも食感も、ポテンシャルが発揮できませんからね。

そうではなく、黄金色でとろ〜りとろける人肌の常温状態を保ちましょう。

はちみつ的な叱り方⑤影から応援する名アシスト

蜂蜜は、そのままでも美味しいですが、お菓子はもとより、料理にも活用できます。

意外かもしれませんが、実は白米を炊く時にちょっとはちみつを混ぜると抜群に美味しくなります。
10年以上前に、NHK『ためしてガッテン』(2022年4月終了)で見たんです。

さっそく3合のお米にはちみつを小さじ1杯分を入れてみたところ…
モチモチの炊き上がりに、お米本来の甘みがフルに発揮されたようなおいしさでした。

さらに、おにぎりいしてご飯が冷めても、モチモチ食感もお米の旨みもそのままで、本当においしかったです。

このように、ご飯を炊く以外にも、肉の保湿性を高める効果があったり、旨みを高めたり、はちみつは甘味料としての甘みだけではなく、味付けや食感に、影でナイスアシストをしてくれるのです。

このような、縁の下の力持ちである影のサポーターとして、どんな叱り言葉があるでしょうか?

陰から援護射撃する叱り方
「こんなはずじゃない!君はまだ自分の能力に気づいていない!」
「才能の出し惜しみをするな!」
「この仕事には、まだ君の才能が反映されていない!」

時に、甘〜い言葉も必要

人は、あまりにもエネルギーが枯渇すると、心がポキンッと折れてしまうことがあります。
そんなことになってしまっては、後の祭り。

そうならないためには、早め早めに対処する必要がありますね。

「この仕事、良い味出してるよね」

上司がしみじみ言ってくれる言葉は、部下メンバーの心に沁み入ります。
心が弱っている時には、このような言葉を欲してたりします。

とはいえ、甘いお菓子ばかりだと飽きますし、はちみつも取り過ぎは体に良くないですよね。
たまには、塩味や苦味も重要です。ビジネスも人生は、甘くないですから、ね。

世知辛い世の中を生き抜くためには、どんなことからも学び、成長のエネルギーに変換させることです。
ぜひ、甘い誘惑にからめ取られないように、心のエネルギーをチャージして、ビジネス戦闘能力を鍛えていきましょう。

]]>
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次