【パワハラ進化系】上司も部下も、自分を変える5つの手順まとめ

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【パワハラ進化系】上司も部下も、自分を変える5つの手順まとめました

言葉の質は受け手が決める
パワハラ対策やパワハラ防止の研修や講習は、行政や弁護士、社会労務士さんなど法律に明るい士業の先生がすでに教えています。 なので、こちらのコラムは、ふだん河村晴美が企業などでお伝えしている、従来のパワハラ対策の一歩先の【パワハラ進化系】として、あなたが新しい視点を得るために役立てていただく内容です。

組織を発展させるために自分を変える手順5つのステップ

Step1:自分の正義に固執しない
Step2:相手の価値観に興味を持つ
Step3:違いを楽しむ
Step4:闘わずに本質を見直す
Step5:アウフヘーベンさせる(弁証法)
では、1つ1つ一緒に学んでいきましょう。

Step1:自分の正義に固執しない

自分の信じる正義は、アイデンティティを構成する大切な要素です。 なので、いますぐ捨てなさいと言われると、誰だって不愉快に感じるのは当然です。 そうではなく、自分が信じる正義がどのように形成されたのか? 人それぞれ、生きてきた過程がちがいます。 培ってきた経験の中から、自分の価値観が形成されます。 これまでの出来事で、今の自分の正義や価値観が作られてきました。 だからこそ、これからの自分は、今の状況、気づき、経験から新しい自分の価値観をバージョンアップしていく可能性を秘めています。 今までの延長線上に未来を据える必要性の根拠はありません。 未来は、今この瞬間に選択できるのです。

Step2:相手の価値観に興味を持つ

自分と相手の価値観が同じであると思うと安心しますし、同じであるゆえにそれ以上考えなくても済むので楽です。 しかし、自分と相手は別の存在ですから、完全なる同じ価値観はありえません。 共感は、限りなく重複する「類似」なのです。 相手と自分の共感ポイントは何か? その中で、異なるユニークポイントは何か? 相手の行動、言動の奥にひそむ価値観に興味をもつと「なるほどそういうことか!」と、相手の行動選択が理解できます。 相手の背景が理解できれば、不信感も減ります。 別次元、別世界の宇宙人?と思っていたけれど、意外と同じ地球人でしたという感じです。 相手に興味、関心、好奇心を寄せて、肯定的な質問を投げかけてみましょう。 意外な相手の一面を垣間見るかもしれませんね。

Step3:違いを楽しむ

どんなに共感できる相手であっても、何かしら差異があるはずです。 その差異を、無視するのではなく、否定するのでもなく、面倒がらずに、関心をもち、興味を持って分析してみましょう。 お互いの違いにこそ、それぞれが存在する価値があるということです。
差異こそ、存在価値の値打ち
他者へ興味、関心、好奇心をもち、関わるようにしましょう。

Step4:闘わずに本質を見直す

相手が悪いと攻めても、物事は発展していきません。 こちらが戦うモードを見せると、呼応して相手もファイティングポーズをとります。 闘うのではなく、扱っているテーマがそもそも問題として適切なのかどうか?を考え直してみることは重要です。 例えば、仕事の効率化がテーマの議論で、工程の順番の見直しをしている時、ライン別で主張が異なることがあるかもしれません。 しかし、実は無駄な工程があるとしたら、順番ではなくその工程そっくりそのまま削除という解決もあるのです。 大切なことは、対立して闘うのではなく、課題に対して共に解決に向かう仲間であるという一体感です。 敵対視ではなく、仲間として力を合わせる関係性を築くコミュニケーションが物事を成就させていくのです。

Step5:アウフヘーベンさせる(弁証法)

ドイツ思想家ヘーゲルが提唱する思考法の1つに弁証法というのがあります。
テーゼ:常識、固定概念、先入観
アンチテーゼ:反対意見、テーゼの真逆の考え方
ジンテーゼ:テーゼとアンチテーゼを止揚(アウフヘーベン)させて導き出した新しい第3案
上司と部下のどちらが正しいかではありません。 また、どちらかが妥協したり、我慢したり、被害者意識をもつことももったいないです。 そうではなく、一人では考え得なかったことを生み出すことがチームで仕事をする醍醐味です。 新旧、ベテランと新参者、既存のルールの踏襲とルールからのはみ出し行為が交流することで、新しい価値が生まれます。 この新しい価値を創り出すときに大切なことが「対等であること」です。 お互いに尊重しあうことです。 特に、組織のパワーバランスに鑑みて、特に上司は部下へ経緯をもって接することです。 これは、決して部下を甘やかせることではありません。 一人の価値ある存在として接することです。 人格を否定したり、尊厳を軽んじることは、誰であってもやってはいけないのです。

なぜ、自分を変える必要があるのか?

社会はどんどん進化していきます。 現状維持は、退化です。 社会という構造に合わせて、実存である自分も変化させ続けることが、いついつまでも自分を活かす豊かな生き方だからです。

まとめ:パワハラの解決のヒントは上司と部下の関係性の再構築

ここまで、いかがでしたでしょうか? 自分を変える必要性を十分理解した人ならば、5つの手順にそってやってみようと思ったことでしょう。 では、ラストはシンプルな投げかけです。 「どうしたら、自分を変えることができるのか?」 その答えは、 自分の枠から出ることです。 そのきっかけは他者の価値観に触れることです。 部下が変わるきっかけが先を歩む上司であることは想定内の予想でしょう。 一方で、上司を変えるきっかけは部下かもしれない、という柔軟性を取り入れることが大切です。 (まさか、理解不能なこの部下が!?) 自分と全く異なる思考回路をもっているモンスターこそが、自分の常識を破ってくれる恩人かも? と思うと、ちょっと楽しくなりませんか? 単なるパワハラ対策にとどまらず、未来の自分を作るための人間関係づくりのパラダイムシフトを楽しんでいきましょう。 ***叱るとは使命感の愛*** 叱りの達人協会 パワハラ対策専門家 河村晴美]]>

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