Z世代社員に「パワハラだ!」と言われないための危機管理3ステップ

目次

【昭和世代VS令和世代】文部科学省の学習指導要領の指導方針のちがい

Z世代などの若手社員を叱ることに、苦手意識を持っていませんか?

昭和世代の経営者管理職は、自分たちが叱咤激励で成長してきたため、令和時代の若手社員との意識のギャップに戸惑っています。

なぜ、昭和世代VS令和世代では価値観ギャップがあるのか?その理由は、そもそも国の教育方針が異なっていただからなのです。

昭和世代の経営者、管理職と令和時代のZ世代の若手社員の世代の違いによる価値観ギャップについて。文部科学省の学習指導要項、教育方針に違いを分析して解説。トップダウンの指示命令型、叱咤激励で育った経営者や上司の指導法では、若手社員は動かないしメンタルダウンや心が折れたりする危険がある。理由は、若手社員たちは、対話型でありチームで課題解決に取り組むスタイルで育ってきたためである。これからの企業は組織運営は、対話型、問いかけ、お互いを認めるなどの関わりを行うことが重要である(叱りの達人河村晴美による若者の価値観傾向ならびに行動分析の解説)
文部科学省による教育方針の転換。学習指導要項の転換について(著作:叱りの達人協会)

昭和世代の社長や上司は、自分たちが絶対の正義だと思っているわけではない。かといって、令和時代の若手社員の価値観に整合している指導法の正解を知っているわけでもない。

どうしたら良いのか?経営者は上司は、考えあぐねているのではありませんか?

昭和世代:上下関係。叱咤激励で動く
令和世代:水平思考。対話型で進める

部下に「パワハラだ!」と上司が誤解されないための危機管理対策

せっかく部下へ成長応援したいと思っているのに、「パワハラされた!」とねじれて誤解されるは、本当にもったいないことです。社長や上司が、部下育成をあきらめないために、社長や上司が部下育成をむなしくならないための正しい叱り方について、3つご紹介します。

今すぐできる!正しい危機管理対策3ステップ

■今すぐできる!「パワハラ」言われないための正しい危機管理対策3ステップ
①作る
②照らす
②照らす

1つ1つ解説します。

①作る

まずは、土台を作るということです。いきなり厳しいことを言うと、部下メンバーは、怒られたと感じます。まして、話が長くなると、説教されていると感じて、「これはパワハラでは?」と、どんどん上司への不信感が高まっていきます。

そうならないように、最初に「今から厳しいこと言うけど、良い?」と伝えて、相手に心づもりをしてもらうのです。会話の導入部分で許可を得る問いかけを行愛ことで、対話の姿勢を示すことが重要です。

先ほどの図解で、文部科学省の教育方針を示した通り、Z世代の若手社員は、指示命令よりも対話型に慣れているので、セットアップ導入で対話型を示すと、Z世代は違和感を感じずに受け入れるのです。

今すぐできる!正しい叱り方3ステップ

■今すぐできる!「パワハラ」言われないための正しい危機管理対策3ステップ
Step1:(土台)を作る

②照らす

人はできていないことばかりを注意指摘されると、言われた側は不公平な印象をもってしまうものです。

(きちんとやってることもあるのに…)

不公平感を持つと、成長に評価されていると感じないため、上司の発言や評価に納得できないのです。

部下に納得してもらうためには、上司が公平に評価していることを示す必要があります。そのためには、部下メンバーが(できていること)に気づいて言葉で伝えることです。

部下メンバーの取組みについて、上司が認識していることを伝えるのです。

■伝え方の事例
・話し言葉で伝える
・書き言葉で伝える(絵文字も含む)
・ジェスチャー(ただし、身体接触は避ける)
・物で伝える(ねぎらいの意味で、飴ちゃんを渡すなど)

上記以外にも、日常で工夫できることはあるはずです。お金をかけず、手間をかけず、労力もかけない。無理なくできる方法を試してみましょう。

比叡山延暦寺を開祖した最澄が言っています。

■今すぐできる!「パワハラ」言われないための正しい危機管理対策3ステップ
Step2:一遇を照らす (比叡山延暦寺 開祖 最澄のことば)

部下の優れていることに、光を当てて輝かせて、優れていることを存在として認識させるのです。

それを、あなたが言語または非言語で表現することで、部下メンバーは(上司が見つけてくれた)(上司はわかってくれている)と感じるのです。

③送り出す

1on1などの面談を終えた直後に、部下メンバーがどんな動きをするのか?観察したことはありますか?

部下がすぐに行動に移さないようだったら、面談の方法を変えたほうが良いかもしれません。1on1などの面談の部下の動きは、上司の面談の品質と連動しています。

部下の行動の質とスピードを上げる秘訣は、1on1面談の終え方にコツがあります。

1on1面談の終え方にコツ

■1on1面談の終え方にコツ

①上司は、自身の発言をポジティブメッセージで終える
②部下に、今から自分が行うことを発言してもらう
③上司は、②を受けて「応援している」と笑顔で伝える

これら1.5往復を行うことです。上司が応援の気持ちを示さないと、部下メンバーは失敗すると自分が責められるのでは?と感じるので、挑戦しないのです。

■今すぐできる!「パワハラ」言われないための正しい危機管理対策3ステップ
Step3:送り出す(1on1面談の終えた時、エールを送る。ポジティブメッセージで送り出す)

仕事の責任の分担を明確にする

部下メンバーは、行動責任
上司リーダーは、結果責任

責任の範囲を明確にすることで、部下の行動の手かせ足かせ、心の重荷を減らすようにしましょう。

あなたの怒りの源泉は〇〇かもしれない

自分がミスや失敗した時、落ち込んだり自信を失ってしまいます。そんな時に追い討ちをかけるように、傷に塩を塗り込むように、罵倒する人がいます。

まるで、ここぞをばかりにマウントをとる態度は、周囲にどう写っているでしょうか?

そんな人を、周囲は怖がるでしょうか?それとも、畏怖を感じるでしょうか?畏敬の念で見るでしょうか?いえいえ、そんなことはないですよね。

多くの場合は、(何かコンプレックスを感じているのだろうか?)といぶかしく思っているのではないでしょうか?

過剰な怒りは、コンプレックスの刺激への反応

古今東西問わずに、人の上に立つリーダーの育成として、武士道も騎士道も、自制心を鍛えることを重んじています。

うっかり怒り感情が暴走してしまい、致命的なミスを犯してしまわないように、自分を律することがリスクマネジメンだと知っているからです。

他者の目:周囲は思っている以上に厳しく冷ややか

部下メンバーを含めて、周囲は自分が思っている以上に厳しく冷ややかです。

(部下は、上司の言うことは逆らわないものだ)(上司だから、これくらいは許されるだろう)

と認識しているとしたら、残念ですが、それは時代錯誤です。

リスキリングの必要性とキャリアの危機意識は、Z世代社員の方が高い

今は令和時代。時代環境が様変わりしました。

・転職は、人生で2.3回は当たり前
・隣の人と会話するより、ネットでつぶやき、一瞬で地球上へ拡散
・長幼の序よりも、現代に通用するスキルの高さで判断される

つまり、一生キャリアアップし続けること、リスキリングしなくては生きていけない危機感は、若手社員の方がリアルに感じているのです。

以上、本コラムがあなたの気づきと意識変革にお役にてますと幸いです。

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