顧客サービス(カスタマーエクスペリエンス)がうまくいかない敗北要因5選

対人サービス業界の上司やリーダーに向けての人材育成そして組織開発のコツについて、叱りの達人河村晴美氏による解説です。
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生成AIに負けないフィールドで勝負する

現代のビジネス環境では、顧客エクスペリエンスが企業の成功において重要な要素となっています。 特に、顧客のニーズをとらえて、より優れたエクスペリエンスを提供することが求められます。
とはいえ、マニュアル通りでは人間は満足してくれません。むしろ、マニュアルを超えたサービスに人は感動するのです。

では、どうやって、顧客の想像を超えるサービスを提供することができるのでしょうか?
そのためには、精神論よりも、むしろ仮説思考つまり思考力を磨く必要があるのです。

おもてなしの質は「思考力」の質

そこで、本コラムでは、日本の茶道やおもてなしの文化体験をモチーフとして、マーケティングの顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)について解説致します。

おもてなしサービスを机上の空論にしない

おもてなしサービスの成功は、実はスタッフのモチベーションに大きく依存しています。なぜならば、モチベーションがわかないと、仕事の創意工夫が生まれないからです。イヤイヤやるという状態では、「お客様を喜ばせたい!」創造的アイデアも「なんとかしたい!」問題解決思考も発動しません。

よって、おもてなしの品質向上は、スタッフのモチベーションアップに連動しているのです。

おもてなしの品質向上は、スタッフのモチベーションアップに連動

スタッフのモチベーションアップさせる方法5選

スタッフのモチベーションアップさせるためには、5つの方法があります。

チームビルディングと協調性の育成

スポーツやゲームなど、意外かも知れませんが日本の伝統文化の茶道でも、チームで取り組むことの尊さを体験させてくれます。参加者が共同でお茶を点て、それを楽しむというプロセスが重要な役割を担っています。

これにより、チームビルディングと協調性の育成に役立ちます。

若手社員に茶道体験を提供することで、人々に協力し合い、共同で目標を達成する重要性を考えることができます。また、お互いを尊重し、思いやりのある態度を持つことも茶道の中で学ぶことができます。

忍耐力と集中力の養成

何かを上達するためには型の踏襲がステップアップの秘訣です。柔道や剣道などの武道はもちろんのこと、パソコン操作もプログラミング言語の習得や論理構造を理解するなど、基本を学ぶことが上達の秘訣です。

たとえば、茶道における一連の動きには、正確な手順や作業の中で忍耐力と集中力を養うメリットがあります。

単なるマナーではなく、作法の奥に潜む奥義に触れることで、複雑な課題に取り組む能力や、問題解決に必要な冷静な判断力の向上にもつながります。

その結果として、高い精神性を習得することもできるのです。

リーダーシップの発揮

多忙になると、やりたい仕事であっても、つい愚痴や不満が出てしまうことがあります。若手社員のモチベーションが低下する可能性があります。

そんな時、リーダーはチームメンバーをサポートし、目標に向かって共に取り組むことが重要です。リーダーが模範となるべき姿勢を示して、周囲を感化、喚起させる必要があります。あなたは(このような役割は大変だなあ)と思うかもしれません。しかし、実は、人は自分のために行うよりも、誰かのために行動するほうが力が湧いてくるのです。

リーダーの行動力の源は、メンバーのために

メンバーがイキイキと動いてくれるために、リーダー自身は自己犠牲してはいけません。まずはリーダー自身が仕事を楽しみ、今の立場を楽しむことが大切です。その姿を見て、メンバーも楽しさを分かち合いたいと思い、仲間の結束が強まっていくのです。大事なことなので念押しとしてお伝えしますね。リーダーが自己犠牲をしてしまうとメンバーの士気も下がります。くれぐれも、リーダーは被害者意識をもたないようにしてくださいね。

適切な報酬を与える

組織は、適切な報酬を導入する必要があります。 組織の発展に貢献している成果が報酬とアンバランスである場合、社員はとなりの芝が青く見えるようになります。また、優秀な人材ほど、組織の外に出て、自分がどこまで通用するかチャレンジしたくなるものです。

優秀人材を自社に惹きつけたい場合は、現在の報酬が適正なのか?適切な評価をしているのか?一度考えてみる必要があります。

ワークライフハーモニー

対人サービスは、時にストレスがかかる場合があります。よって、仕事以外のときにはストレスのガス抜きが大事です。一方で、仕事と人生をパシッと割り切るあまりに「余計な仕事はしたいくない」と自分の成長の余白を切り捨ててしまうのは、未来のキャリアの展望を切り捨ててしまいかねません。

分で自分の将来を閉じさせない

そのためには、仕事と人生を対立させるのではなく、仕事は人生の一部として包括的にとらえることがポイントです。

仕事は人生の一部

タイムパフォーマンスという時間効率ではなく、タイムバリューつまり、時間の価値を高めることです。せっかく仕事をするのですから、イヤイヤながら仕事をするのではなく、自分を高め磨く活動として、働くことを楽しむこともできるのです。

どんなに立派で高価な外観の施設であっても、不愉快な顔を働いているスタッフからサービスされたら、顧客に感動は提供できません。

外観や施設はそこそこであっても、掃除が行き届いていて清潔感があり、お掃除も真剣にやりがいをもって取り組んでいるスタッフさんの横顔は尊いものです。

外見は内面の外在化

スタッフさんのコンディションは、経営層のあり方の外在化と言っても良いでしょう。

仕事は人生そのもの

同じ7時間の労働であっても、嫌だなあと思って取り組むことは、ストレスがたまります。しかし、困難や試練を、自分の成長と受けとめてチャレンジすると、経験と実績が積み重なります。つまり、人的価値が高まるということです。

自分の価値が高まります。せっかくの人生ですから、自分を思う存分成長させて活かしていきたいものですね。

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